あなた side
今日は高校の参観日
昼休みになるといつもに増して、廊下が騒がしい
それでも私はいつも通り、お弁当を食べて友達と雑談をしていた
5時間目の授業が始まるチャイムがなると、ようやく静かになってきた
そしてお昼直後の教科には向かない現代文の授業が始まった
友達のお母さんが見ていようとも、気にせず目を瞑った
意識を飛ばしてどれぐらいたったか分からない
周りがザワザワする声で目を覚ました
そう思い、時計を見るも授業を終わる時間には程遠い
もっと寝られたのに、と思いながらも姿勢を良くして周りを見渡すと
ほとんどの女子が顔を赤らめて、教室の外をチラチラと見ている
何事かと思い、私も目を追うと、
教室のドアに頭が届きそうなほどの " 大男3人組 "
寝起きでぼんやりとした頭をフル回転させて考える
あのロングコートにタートルネック、バッチリとセットした清潔感のある髪型
小動物のような満面の笑み、口パクで私の名前を呼んでいる彼は
分厚い黒縁メガネにゆるふわなパーマ、シックで妖艶な雰囲気を纏いながら微笑む
うん、間違いない
私の兄たちだ
next
ほんとにしょうもないんですけど、
うちのお母さん、今日の朝スンドゥブ作っていってくれたんですよ
エナジーチャージって言って
めっちゃかわいくないですか(
eye love you ロスです🙋🏻♀️(;;)
うにでした
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。