第9話

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2024/06/10 14:25
前回までのあらすじ!!

デルキラ様に悪魔学校バビルスの設立を押し付けられたよ!
忙しすぎるよ!!
寝れなーい!




あなた
はぁーーーーーーーーー
アムドゥスキアス・ポロ
クソでかいため息ね
あなた
疲れるよ、さすがに……
アムドゥスキアス・ポロ
何徹め?
あなた
3
アムドゥスキアス・ポロ
寝なさい


そんなこと言われたって寝れないよー


だって、デルキラ様に

魔王 デルキラ
「ちょうど1年後くらいには春だしー、
春には入学したいじゃん?」
あなた
「……つまり?」
魔王 デルキラ
「あと1年で作ってね♡」
あなた
「……建築にかかる時間は?」
魔王 デルキラ
「……まぁなんとかなるでしょ☆」



って言われたんだもん!!!
無理だよ!こちとらこれがはじめてなんだよ!
1年で学校作れるか?

人間界向こうではそんな短時間でできるわけが無い

でもこちらは魔界、もちろん魔術も使える
デルキラ様は魔王だし頼めばいくらでも人は呼べる
あとは私の設計次第なのだ
あなた
初心者には厳しいって……
アムドゥスキアス・ポロ
グダグダ言ってても仕方ないでしょ
アムドゥスキアス・ポロ
ていうかあんた気づいてる?
あなた
……試されてるってこと?知ってるよ
そこまで鈍感じゃない

この学校作成で試されてるのは私の実力
コネなんていくらでも呼べるし

いくらでも費用はかけられるわけで
問題は“どれだけ面白く作れるか”
どれだけあの人の目を引けるか

どれだけあの人を満足させられるか、だ
アムドゥスキアス・ポロ
そう、わかってるなら良かった
あなた
面白い学校……ねぇ、どんなのだと思う?
アムドゥスキアス・ポロ
私に聞かないでちょうだい
アムドゥスキアス・ポロ
あの人が求めてるのは
あんたが作る学校なんだから
あなた
そうなんだよね……

あの時ほんの一瞬見えた私の欲

欲と言えるほどしっかりした物なのか分からないけど
でもあの時は確かに私の中でできていた
使


絶対に構築してみせる、実現してみせる
それがきっと私の欲だから
あなた
手を抜くなんて
そんな馬鹿な真似できない
あなた
あの人が求めてるんだもの
わたしの中での最高傑作を生み出してやる
アムドゥスキアス・ポロ
……そ、好きにしたら


アムドゥスキアス・ポロ
って言っても……
アムドゥスキアス・ポロ
その状態でいいものが生み出せる
とでも思ってるの?
あなた
あはは……

さすがに三徹にもなると疲れが出てくる

おかしいなー

向こうにいた時は徹夜なんて余裕だったのに
あなた
(こっちに来て体がなまったかな)
アムドゥスキアス・ポロ
どちらにせよ、休まなきゃね
あなた
でも寝る気にはなれません
アムドゥスキアス・ポロ
わかってるわ、だから
アムドゥスキアス・ポロ
あたしがいいとこに連れてってあげる
あなた
ん?
なんだろうね、嫌な予感しかしないよ?







あなた
(どうしてよりによって貴族会デビラ厶っ!!)
あなた
なんで!?
アムドゥスキアス・ポロ
しょうがないでしょ、
本当はデルちゃんと呼ばれてたけど
アムドゥスキアス・ポロ
急用でデルちゃん来られなくなっちゃったんだから
あなた
だからって……なんで貴族会デビラムなの……


一応サリバンさんから作法とかは

一通り学んではいる

それでもこういった社交場は初めて
それもよりによってポロちゃんと
あなた
(休むにも休めなさそう……)
アムドゥスキアス・ポロ
あ、あとあんた気をつけなさいよ
顔ぐらい隠してなさい
あなた
……はぁーい


前回の件からさっちゃんやデルキラ様は大分いや

かなり過保護になった
(前回の件が分からない人は6、7の話を見てね☆)


さっちゃんはまだとしてデルキラ様はやばい怖い

2人とも私を心配してなんだろうけど

デルキラ様があんなだから

きっとポロちゃんも気を使ってくれたんだろう


絶対そんなこと認めないだろうけど



ふと見たらポロちゃんはなんか誰かと話してるし、

早いとこ挨拶して帰ろっかな……



︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
おい見ろ、あの方はもしやアスモデウス家の?
︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
間違いない、アスモデウス家のご令嬢だ
︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
最近またランクが上がったと……
︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
お近付きになりたいものだな……


他所からヒソヒソと声が聞こえる


アスモデウスって確か

美徳と礼儀を重んじる悪魔だった気が
まぁ興味は無い





















あなた
(だんだん人が増えてきたな……)
隅にでも寄ってよ


ドンッ……
あなた
あ、ごめんなさい……
??
あら、ごめんなさいねん♡

肩と肩同士がぶつかる

人混みが多くなったせいだろう



なんだか嫌な予感する

顔見られたけど……バレてないよね?(特大フラグ)
??
あらん♡?あなたは……
アスモデウス・アムリリス
もしかして魔王様のお気に入りだったりするかしらん♡?
あなた
……
ははっ、



フラグ回収の鬼!















アスモデウス・アムリリス
やぁっぱりそうだったのねん
アムちゃんびっくり♡
あなた
あはは……
あなた
申し遅れました、私はあなたと申します
アスモデウス・アムリリス
私はアスモデウス・アムリリス、
アムちゃんって呼んでねん♡
キャラ濃いの来たー!!
いるよねー、だいたい作中に一人はいる
クッソキャラ濃いヤツ
アスモデウス・アムリリス
今日は魔王様といないのかしらん?
あなた
はい、今日はポr(((アムドゥスキアスと来たので
アスモデウス・アムリリス
そうだったのん

独特な喋り方
語尾の音が少し高くなるけど

不思議と悪い気はしないような




ガチガチのぶりっ子という訳でもなくて

元からそれが許されているような


単刀直入に言うと美しい



あなた
(容姿的にも20歳はいってないくらいよね、少し幼さも感じるし)
あなた
(完全な大人って訳ではなさそう)
アスモデウス・アムリリス
ねぇあなたちゃん、私前から気になってたんだけどぉ
アスモデウス・アムリリス
やっぱり、デルキラ様と何かあったりするのかしらん?
あなた
ん“っ……!?



思わず「はぁ!?」と言いそうになるのをグッと堪える
ここは貴族会デビラム

恥をかく用ではデルキラ様の顔に泥を塗る事になる
(ポロちゃんにそう言われた)


あなた
(危ねー……)
アスモデウス・アムリリス
やっぱり気になっちゃうわよねん♡
乙女だものん♡
「で?どうなの♡?」


ニッコニコの顔でそう言ってくる


絶対に期待してるタイプだ





でも実際のところ

あなた
特に何も、
あの人に恋愛的な好意はありませんから
そんなことは一切ない



あの人の行動や発言に

好意なんて無いのは流石の私でもわかる

私はただ人間界からやって来た“人間”で

あの人は私を召喚した“悪魔の王”で

その関係性が壊れることはこの先一生ない



ただただ面白がって相手してるだけ
きっとそのうち飽きて相手にはされなくなる
あなた
(相手にされたとしても、)
その理由は私が“人間”だから

という理由だろう


アスモデウス・アムリリス
んー、でも外から見たら貴方たちは普通の悪魔の関係には見えないけどん?


さっちゃんから聞いた






「あなたはデルキラ様が唯一、隣に置いた女性です」
「恐らく、周りからもっとも見られる立場かと」
「重々ご注意を」




魔王の隣という立場がどれほどの地位か

クウィン家の話を聞けばよくわかる


だからこそあの家系はその地位に執着し、依存した

絶対に誰にも渡すものか、と


かと言って、その地位に立てば

魔王の愛が受けられる、とは限らない
結局、“魔王の隣”というのはただの称号でしかなくて

誰も魔王のことなど見ていなかった
それゆえの破談

それゆえの陥落


あなた
本当に何も無いよ
あなた
あの人自体飽き性だし
アスモデウス・アムリリス
ふーん……
アスモデウス・アムリリス
(何も無い……ねぇ?)


︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
おい見ろ!あれはもしや……
︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
まさかいらして居られたのか
︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
しかし今日は来られぬとアムドゥスキア殿が……
︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
歩いているお姿もお美しい……♡



アスモデウス・アムリリス
何やらザワザワしてるわねん♡
あなた
ま、まさか……


あなた
なんで貴方がここにいるんです……?
アスモデウス・アムリリス
あら♡
魔王 デルキラ
来たいから来ちゃった♡



いやいやいや、待てよ?

今日急用で来れないとか言ってなかったけ?


あなた
今日は来ないんじゃなかったんですか……?
魔王 デルキラ
んー、さっちゃんに仕事任せてきたから
大丈夫ー
あなた
左様ですか……
アスモデウス・アムリリス
ごきげんよう、魔王様ん♡
魔王 デルキラ
おー、相手してくれてあんがと
んじゃあなた借りるねー
あなた
ちょ、


ぐいっとデルキラ様に引っ張られる
てか、まだマムリリスと話途中だったんだけど
アスモデウス・アムリリス
あ、ちょっと待って
あなた
へ?
アスモデウス・アムリリス
これ、うちの生血♡
あなた
ちっ!?
アスモデウス・アムリリス
梟ちゃんに飲ませればー、
勝手にうちにお手紙運んでくれるから♡
アスモデウス・アムリリス
暇になったら連絡してねん♡待ってるわん♡
あなた
は、はぁーい……


※この時代はまだスマホがありません。
代わりに梟やら鳥やらで文通してる時代です
アスモデウス・アムリリス
それじゃまた今度ねあなた♡
あなた
う、うん
またねアムリリス
魔王 デルキラ
……行くよー
あなた
わ、ちょっ!










今度は結構強めに腕を引っ張られる

あれ?なんかこの雰囲気……
あなた
(もしかしてお怒り状態!?)
まずいっ、私なんかしたか!?





魔王 デルキラ
……



☆→25

♡→40

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