第8話

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2024/05/28 12:08
なんやかんやあり、

ポロちゃんとこに弟子入りすることになりました☆
あなた
(いや鬼畜っ!!)
まだ魔術のまの字も知らないような私ですよ?
ポロちゃんに弟子入りとか……いや、
ちょっとね????
あなた
(気まずいにも程があるってもんよ!)
友達だと思ってたポロちゃんが師匠とか

もうどんな罰ゲームよ!!





アムドゥスキアス・ポロ
いいことあなた!デルちゃんの隣に立つからには徹底的にしごいてやるんだからね!
あなた
ひえっ……



ポロちゃんはいつになく厳しいお様子


それもそうだよね


ポロちゃんデルキラ様ガチ勢だもん


アムドゥスキアス・ポロ
まずは……そうね、簡単な
変化チェルーシルなんていいかもね
あなた
変化チェルーシル
アムドゥスキアス・ポロ
百聞は一見にしかず、
まずは手本といこうかしら



そう言ってポロちゃんは手に魔力を貯めて
地面に向けてそう唱えた


アムドゥスキアス・ポロ
無口頭でもいけるけど、まぁ手本だしね
アムドゥスキアス・ポロ
変化チェルーシル



次の瞬間地面が膨れ上がって
大きな木のように変化していく



ゴゴゴゴゴ……!
あなた
す、すごいっ



魔力を向けられた地面はみるみるうちに変化して
大きな塊となってその場に現れた

アムドゥスキアス・ポロ
13冠だもの、これくらい当たり前よ


当たり前かのように現れたそれに

驚いているのは自分だけみたいで
どうやら悪魔にとってはこれが当たり前らしい
(いいえ、ポロちゃんが凄いだけです)
あなた
これが魔術……
アムドゥスキアス・ポロ
さ、あんたもやってみなさいな






























あなた
(手に魔力を込めて)



ポロちゃんがやったように


ものの形を変えるイメージ!
あなた
チェルーシル!

ズズズズ……
あなた
ポロちゃんのものとは比べ物にならないけど
少しだけ土の形を変えることが出来た



自分の体の半分ほどに伸びたそれを見て

顔から笑が消えようとしない
アムドゥスキアス・ポロ
ふーん、やるじゃないの。
初めにしては上出来ね
あなた
ほんと!?やったぁ!
あなた
(ポロちゃんみたいなプライド高い人に
褒められるのってなんか嬉しいよね!)

ドクンッ
あなた
(あ……)
















































??
こんなことも出来ないの?


「すみません……」









??
ほんとに使えない子ね
「申し訳ありません」









??
あとから来たあの子の方が優秀じゃない!
(これはあの子のミスなのに……)










??
なんのためにここにいるの?
「そんなこと……」









私だって聞きたい















あなた
(……嫌なこと思い出しちゃった)


人間界にいた時のこと


私の勤めてた会社は文字通り真っ黒な会社で


日々の罵詈雑言なんて当たり前




勝手に私のせいにされるし

あとから来た後輩にだってミスを擦り付けられる
あなた
(今思えばあっちの方が地獄だったなぁ……)
アムドゥスキアス・ポロ
どんどん行くわよ!次は重力操作フラクタル
あなた
なんか面白そうだね













































ポロちゃんの教えもあって

私は大体の基礎魔術が使えるようになった
あなた
魔術ってすごいね!なんでも出来ちゃいそう
アムドゥスキアス・ポロ
そうね
アムドゥスキアス・ポロ
でも魔術を使えるものは少ないのよね、
知識がないとできないものだし
あなた
そうなの?


悪魔はみんながみんな魔術を使えるのが当たり前

だと思ってたけど















どうやらそうでは無いらしい

きちんとした知識がなければ難しくて

元々魔力の少ない者もいる
誰かがご丁寧に教えくれるわけもなく、

魔界で魔術を使えるのは現状3割ほど
あなた
そうなんだ……
アムドゥスキアス・ポロ
魔術を教えるなんて、
そんな面倒臭い事やらないものよ
アムドゥスキアス・ポロ
貴族悪魔や13冠、そのほかエトセトラが大幅占めてるわね
アムドゥスキアス・ポロ
何も全員が魔術を使えるわけじゃないのよ
あなた
……じゃあ














あなた
もし全員が魔術を使えるようになったら、魔界はもっと凄くなるよね?
アムドゥスキアス・ポロ
アムドゥスキアス・ポロ
それは……
あなた
でも、そうなんじゃないの?
あなた
物の形を変えたり、動かしたり浮かしたり。他にももっとできるんでしょ?
あなた
それをもし全員ができるようになったら



きっと魔界はもっと楽しく、賑やかになる



アムドゥスキアス・ポロ
……
アムドゥスキアス・ポロ
はぁ……
あなた



アムドゥスキアス・ポロ
あんたも大概タカが外れたことを言うわね
アムドゥスキアス・ポロ
そうね、あんたの言うとおり。この魔界の悪魔全員が魔術を使えるようになったら、そりゃ楽しい魔界になるわよね
あなた
なら!
アムドゥスキアス・ポロ
でも無理よ

ビクッ……
初めて会った時のことを思い出す

あの殺気、あの圧
あなた
な、なんで?
アムドゥスキアス・ポロ
……教える場所がないから
あなた
学校……てこと?
アムドゥスキアス・ポロ
まぁそうね




悪魔は自分以外の者に対して非常に情が薄い

いつだって自分が最優先


メリットさえなければ誰かのために動こうとなんてしない
教えるなんてもっての外

1人の教師が多くの生徒に

教えを乞う、それは言わゆる“愛”















だが、
悪魔にとって、どこの誰かも分からぬ者に

教えを乞い、慈愛の心で育てるなど








まぁ、簡単に言うと“不可能”である




そこであなたは考えた
別に慈愛の心で育てずとも、

子というのは想いを乗せれば育つもの


その想いが憎しみだろうが、怒りだろうが

最終的な形は違えど育つのだ


実際





あなた
別に生徒を育てるために必要なのは愛では無いよ。結局必要なのはその精神
あなた
“絶対に育てあげる”という心が子の心を動かすもの、だから
アムドゥスキアス・ポロ
……使



アムドゥスキアス・ポロ
それはあなたの“”かしら?
あなた
野望……?
アムドゥスキアス・ポロ
ああしたい、こうしたい……逆に言うとこうでなければ許せない
アムドゥスキアス・ポロ
あんたの中に眠る奥の奥の底の欲
アムドゥスキアス・ポロ
それが野望よ
あなた
野望……






初めて魔術を使ってみて、

本当に楽しかった
だからこそみんなにも

使えるようになって欲しかった
あなた
そうなの……かなぁ?
アムドゥスキアス・ポロ
……そうなあやふやじゃダメね、もっとしっかりとしたイメージを持ちなさい
あなた
それ、今の修行に関係あります?
アムドゥスキアス・ポロ
ありまくりよ、魔術の基礎はイメージ。
己の欲すらイメージできないなんて
アムドゥスキアス・ポロ
魔術師失格よ
あなた
うーん……
あなた
でもなぁ……
魔王 デルキラ
なになにー?
あなた
……もうさすがに驚きませんよ?
魔王 デルキラ
ちぇー


もう既に慣れたデルキラ様の登場方法に

しれっとした対応をする
何回も驚かせるのやられたら

さすがになれるよ
魔王 デルキラ
で?なに?あなたの欲は学校作りてーの?
あなた
欲というか……そうなればいいなって
魔王 デルキラ
じゃあ決まりだな










魔王 デルキラ
お前が悪魔学校バビルスを作れ
魔王 デルキラ
理事長やらナンタラはさっちゃんに任せればいいしー、とにかく
魔王 デルキラ
あなたの欲を詰め込みまくった学校を作れ
あなた
私が!?急すぎません?
魔王 デルキラ
あー?今日でもなんでもいいじゃんか



なにか叶えたいことがあるなら

全てをそれ学校
魔王 デルキラ
あなたの欲をそれに注ぎ込めばいい
あなた
魔王 デルキラ
費用やら材料やらはこっちに任せといて
魔王 デルキラ
とにかくあなたは自分の作りたいような学校を作ればいい


アムドゥスキアス・ポロ
いいの?そんな簡単に決めちゃって
魔王 デルキラ
んー、別にいいよ
魔王 デルキラ
どうせ今後作らなきゃいけなかったんだし
あなた
……これもう決定事項ですか?
魔王 デルキラ
そー決定ー



別に何も学校を作らなくても……


ていうか急すぎる
あなた
(私が学校を作る……)
「全悪魔が魔術を使える世界」

それをめざして





あなた
尽力致します
魔王 デルキラ
任せたよー

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