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第7話

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2022/12/25 10:00


あなたside_

遡ること7年前。
小学3年生の春。私の学校は3年生からクラブ活動開始だった。
4年生以上が、3年生をクラブ勧誘している。
私は、正直クラブとかどうでも良かった。
6年生
6年生
ねぇ!君!
赤いランドセルの3年生!
藤﨑(なまえ)
藤﨑あなた
はい?
何ですか?
6年生
6年生
バレークラブ。
入らない?楽しさは俺が保証する。

そう言われて、断れるはずもなく、バレークラブに私は入った。楽しくなって、残りの3年間も続けた。
中学に入っても、バレーを続けると私は決めた。
藤﨑(なまえ)
藤﨑あなた
○○小学校出身、藤﨑あなたです!
宜しくお願いします!

中学2年生の夏。
強化合宿があった。
藤﨑(なまえ)
藤﨑あなた
宜しくお願いします!!

練習試合をしていたら、突然ベンチに下げられた。
理由は、もちろん私。
私が、愛子にちゃんとトス上げてたら、きっと今もバレーをしていたはず。
桃城愛子
桃城愛子
あなた!!!
私に、トス上げて!
藤﨑(なまえ)
藤﨑あなた
了解!!

私は、愛子にトスを上げた。
けど、愛子に届かなかった。
桃城愛子
桃城愛子
は?
何してんの?
藤﨑(なまえ)
藤﨑あなた
ごめん、ごめん!
桃城愛子
桃城愛子
あんた、ベンチ下がって。
藤﨑(なまえ)
藤﨑あなた
わ、わかった。

いつもなら、みんなに、
【天使】
って言われるのが嬉しいはずなのに、その日以来、天使と言う言葉が使われるのは、
【落ちた天使】【恵まれない天使】
そうやって、天使と呼ばれるのは辛い。
藤﨑(なまえ)
藤﨑あなた
バレー、辞めよ。

それから私は、バレーを辞めた。


________________________

藤﨑(なまえ)
藤﨑あなた
そんな感じですね!
まぁ、今が楽しいから大丈夫ですけど!
清水潔子
清水潔子
そうだったんだ、
澤村大地
澤村大地
まぁ、今が楽しければ良いだろう!
菅原孝支
菅原孝支
まぁ、そうだな。
















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