<mzr視点>
トンッ、という音と共に現れたのは金製の置き台に置かれた真っ白な水晶だった。
名前を呼ばれた黒陽は返事をし、前へ出る。
黒曜は水晶に触れる。すると、突然黒陽の瞳の色が変わった。それと同時に、真っ白だった水晶も黒く染まっていく。
黒陽が色彩を解除すると、瞳の色も元に戻る。
黒陽は博麗に礼を言い、自分の席へと戻っていった。
こうして、予想外だが結構面白そうな色彩判定の時間が始まった。
みぞれは自分のうちに秘められるありとあらゆる可能性を考えながら、自分の出番を待っていた。
紫咲は立ち上がり、後ろの席にいるみぞれに小さく手を振る。
私もそれに控えめに手を振りかえす。
元気よく返事した紫咲は水晶に触れ、色彩を発動する。
触れていた水晶は瞬く間に紫色に染まっていく。
麗蘭は礼を言った後、急足で席に戻ってきた。
先生の声に私は勢いよく立ち上がり、前に出る。
緊張しながらも私は目の前の水晶にそっと触れ、色彩を発動する。が、何も変わらない。
何かトラブルが?
私は言われるがままにもう一度水晶に触れる。
が、やっぱり水晶は変わらず、真っ白のままだった。
博麗の反応に霙は戸惑う。
博麗は少しだけ考えると、霙に問いかける。
ちょっと力込めてみて、と言われ、霙は片方の腕に力を込めてみる。すると、肌色だった肌が徐々に指先から
白く染まっていく。
今まで色彩を発動させたことのなかった霙はその変化に
驚く。
霙は水晶を叩こうとする博麗を全力で止める。
博麗は眉を下げ、困ったような申し訳なさそうな顔をして言った。
そう告げられた霙は返事をし、自分の席へと戻っていく。その顔からは感情は読み取れない。
周りの生徒が自分達の色彩の話題で騒ぐ中、ただ1人その光景を見つめる者がいた。
内容を変更させてもらいました。
突然すいません。 by作者



















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!