第7話

伸び代はもちろんあるが
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2026/01/04 08:26 更新
バルガス
次!モブ!
モブ
はい!
情熱と言う名のパッションで暖められた校庭。
そこで、私は1人立ち尽くしていた。
何故かって?嫌だからに決まっているではないか。

目の前では、生徒が順番に的に向かって魔法を放っている。
まぁ大抵が的から外れるか外側に当たるかで、ど真ん中に当たった者はまだいない。
バルガス
次!兎夢!
兎夢
んぇ~、兎夢自信ないょ~
ちらりと兎夢が振り返り目が合う。
首をかしげると眉を潜めた。
なんなんだあいつ??
兎夢
いきまぁす!
まじっくしょーっと!
なんだか平仮名の発音みたいな気の抜けた詠唱が鼓膜に届く。
マジカルペンから放たれた魔法は、的の一歩手前で力尽きた。
バルガス
ふむ…お前、詠唱苦手だろう!
もう少し練習するといい!
兎夢
兎夢、舌かみやすくへ…あ、また!
なんとも動きずらそうな萌え袖を揺らしながらこちらに向かってくる。
そして私の前で立ち止まった。
兎夢
兎夢、この前の事大丈夫だからっ!
頑張ってねぇ?
(なまえ)
あなた
ん?
“この前の事”…?
なんだ大丈夫って私が大丈夫じゃねぇよ()

ちょっと一瞬思考が止まる。
兎夢
あなたちゃん…魔法が使えなくても伸び代はあるからぁ!気にしないで!
(なまえ)
あなた
んん??
ほんとになんだこいつ?
またも首をかしげると、兎夢がにっこり(にやり?)と笑って立ち去っていった。
エース・トラッポラ
エース・トラッポラ
お前…なんか目つけられてね?
何やらかしたんだよ。
(なまえ)
あなた
心当たりは無いと言いきれなくもない
デュース・スペード
デュース・スペード
ちょっとあるんだな。
(なまえ)
あなた
てかあいつ魔法使えなくても伸び代がうんたら…とか言ってたけど何?
デュース・スペード
デュース・スペード
なんだろ…あなたが、とかじゃないか?
エース・トラッポラ
エース・トラッポラ
あれ・・のこと、知らねぇんじゃね?
(なまえ)
あなた
あー…ね?
前の人が終わり、バルガスが私の名を呼ぶ。
兎夢は何故かにこにこしながらこちらを見ている。


(なまえ)
あなた
なんか馬鹿にされてるみたいで良い気分じゃないな…
マジカルペンの変わりに、一本の杖を取り出す。
そして、ゆっくりと息を吸って構えた。




バルガス先生の口調分からぬ…

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