情熱と言う名のパッションで暖められた校庭。
そこで、私は1人立ち尽くしていた。
何故かって?嫌だからに決まっているではないか。
目の前では、生徒が順番に的に向かって魔法を放っている。
まぁ大抵が的から外れるか外側に当たるかで、ど真ん中に当たった者はまだいない。
ちらりと兎夢が振り返り目が合う。
首をかしげると眉を潜めた。
なんなんだあいつ??
なんだか平仮名の発音みたいな気の抜けた詠唱が鼓膜に届く。
マジカルペンから放たれた魔法は、的の一歩手前で力尽きた。
なんとも動きずらそうな萌え袖を揺らしながらこちらに向かってくる。
そして私の前で立ち止まった。
“この前の事”…?
なんだ大丈夫って私が大丈夫じゃねぇよ()
ちょっと一瞬思考が止まる。
ほんとになんだこいつ?
またも首をかしげると、兎夢がにっこり(にやり?)と笑って立ち去っていった。
前の人が終わり、バルガスが私の名を呼ぶ。
兎夢は何故かにこにこしながらこちらを見ている。
マジカルペンの変わりに、一本の杖を取り出す。
そして、ゆっくりと息を吸って構えた。
バルガス先生の口調分からぬ…















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!