第12話

エピローグ
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2021/05/10 20:47 更新
財産を全て没収された公爵家は、跡継ぎがいない事もあって爵位返上となった。
都内の一等地にあった公爵邸は、庭や建物を没収されたが、夫人の居室があった別棟のみ残された。
夫人はそこをホテルとして開業し、キッチンメイドを始め、側に残りたいと希望した者達に職を与え、生きる術とした。
幸い、貴族の暮らしを覗ける上、食事が素晴らしいと評判になり、予約は3年先までいっぱい。
都内有数の人気スポットとなった。



人々の前に連れ出された公爵は、80を越えてなお、傲岸不遜な態度で民衆の怒りを買った。
その罪状は多岐にわたり、係争は続いている。全てが解明されるより先に寿命が尽きるのではないかと心配する声もある。
王室貴族不要論も活発になり、国民による民主主義運動が各地でわきおこった。


4人の若者は、自分達に何ができるか模索中。公爵を断罪しようという集会で、ホンダが発した
「俺達の主人は俺達だ、俺達が選んだ道を正解にしていこう」
という言葉が、波のように広がり、大きなシュプレヒコールとなった。
その時4人を包んだ感動は、歌で人々を幸せにしたい、立ち上がる決意を応援したい、という気持ちにつながっている。
裁判に一定の目処がついたら、歌舞団を結成し全国行脚を検討中。


カツナリは、王籍を離脱し、一般人となった。


士官学校で、ホンダにカツナリ捜索を依頼した人物は、反公爵派で、民主化運動の隠れたリーダーだった。


「まさかこんな事になるとはねえ」

「王様不要論まで出てますよね。王様っていなくても良いものなんですかね?」

「東国には、世界平和と国家安寧をひたすら祈って国民を護る、法皇みたいな王様?がいるらしいんやけど、この国の王様はそれとは別やからな。
民衆がいらないって思たらいらないんとちゃう?」

ホンダは、しゃべる3人をただ笑って見ていた。胸の中にたぎる熱い思いを秘めたまま。


ぜんぶぜんぶ、これからだ!




(終)

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