第65話

↪︎ ずっと
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2022/03/26 07:15 更新








冷たい窓に手を当てて、

久しぶりの観覧車にわくわくしながら景色を眺める。






あなた
 綺麗だね 
ソヌ
 うん 







同じように、窓の外を見たまま答えるソヌ。





観覧車の独特な雰囲気にちょっとだけ緊張しながら
景色を眺めていると、向かいのソヌが口を開いた。










ソヌ
 …こういう空気って緊張しない? 
あなた
 わ、いま全く同じこと考えてた 
ソヌ
 何もしてないのにドキドキするよね 
ソヌ
 あなたと一緒だからかな? 









ソヌの視線はまだ窓の外で、少しだけ微笑んだ。








あなた
 それって…… 








“ 脈アリ ” なんて言われたのを思い出して、

いやそんなわけ…と思いながら

綺麗な横顔が目に入る。






私が一人で思考をぐるぐるさせていると、ソヌがひとつ深呼吸をしてから窓に当てていた私の手を握った。








あなた
 …? 
ソヌ
 あの…さ、
ずっと言いたかったんだけど…










伏し目がちに体を向き直って、

それから、しっかりと視線が合う。









ソヌ
 その___








握られた手に、ギュッと力がこもる。








ソヌ
 あなたは彼氏いるし、無理に付き合ってほしいなんて言わないけど、…… 








ソヌ
 ずっと…ずっと、
ソヌ
 …好きだよ。 









優しい視線が交わって、言葉が聞こえて、息を呑む。







あなた
 っ、… 










急に、ぶわっと顔が熱くなって、鼓動が速くなって、ドキドキして、何も考えられなくなる。




ただ、目の前のソヌを見るだけで精いっぱい。











それからちょうど観覧車が下に着いて、





「 お疲れ様でした〜 」





と言う係員の人に会釈をして観覧車を降りると、
熱くなった体を冷やすように、真冬の風が吹いた。

















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