冷たい窓に手を当てて、
久しぶりの観覧車にわくわくしながら景色を眺める。
同じように、窓の外を見たまま答えるソヌ。
観覧車の独特な雰囲気にちょっとだけ緊張しながら
景色を眺めていると、向かいのソヌが口を開いた。
ソヌの視線はまだ窓の外で、少しだけ微笑んだ。
“ 脈アリ ” なんて言われたのを思い出して、
いやそんなわけ…と思いながら
綺麗な横顔が目に入る。
私が一人で思考をぐるぐるさせていると、ソヌがひとつ深呼吸をしてから窓に当てていた私の手を握った。
伏し目がちに体を向き直って、
それから、しっかりと視線が合う。
握られた手に、ギュッと力がこもる。
優しい視線が交わって、言葉が聞こえて、息を呑む。
急に、ぶわっと顔が熱くなって、鼓動が速くなって、ドキドキして、何も考えられなくなる。
ただ、目の前のソヌを見るだけで精いっぱい。
それからちょうど観覧車が下に着いて、
「 お疲れ様でした〜 」
と言う係員の人に会釈をして観覧車を降りると、
熱くなった体を冷やすように、真冬の風が吹いた。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。