第10話

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2023/10/03 09:26
阿部side

本当に最悪…………


家族と目が合う
ちょっと気まずい


これだから嫌だったんだ…











今日は少し曇りの日で
でも雨は降ってないからいつものように中庭に行った


そしていつものようにあなたと話している時


予想外のことが起きた


阿部母「亮平?」

『え、、なんで?』

ママとパパが急に来た


前にも言ったように俺は親にあなたと会ってることをバレないようにしていた


理由は親が厳しいとかそういうわけじゃなくて
なんとなく俺が恥ずかしかったから


両親はたまには驚かそうと内緒で来たらしい
病室に行ったら俺がいないものだから驚いたと言われた

阿部父「どうもうちの息子がいつもお世話になってます」

あなた「いえいえ、こちらこそいつもお話し相手になってもらってて…」

阿部母「雪野さんお綺麗ねぇ、亮平仲良くしてもらえて良かったわねぇ」

俺の焦りをよそに両親とあなたはどんどん仲良くなっていく


あなたの苗字、、雪野だったんだ


イライラした


両親が急に来たこと
俺の知らないことまですぐに知ったこと
あなたも楽しそうに話してること


とにかく全てにムカついた


そしてその矛先を両親に向けてしまった

『なんで急に来たの?毎回連絡してって頼んでたじゃん』

阿部母「さっきも言ったけど驚かそうt…」

『そんなの俺頼んでない!!!!!』

阿部父「そんな言い方…」

『勝手なことしないでよ!!俺今日は来て欲しくなかった!!!!』

止まらない


自己中だって分かってるのに
両親は何も悪くないのに


ひたすら怒鳴った

『帰って…もうお見舞いなんて来ないで!!!』

思ってもないことが口から出た


両親の悲しそうな顔が目に入って後悔した


でも一度行ったことは取り消せなくて
素直に謝ることもその時の俺はできなくて


走ってその場から逃げ出した


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