第44話

おまけ
330
2025/05/15 05:46 更新
おまけなので、読まなくても大丈夫です。
Mob
これがアシナガグモ…!
(なまえ)
あなた
可愛いでしょ
あなたの部屋にて、サイエンス部の一年生が目を輝かせながらあなたのペット(アシナガグモ)のマリーちゃんを見ていた。

あなたはそんな可愛い後輩に笑みが隠せない。
Mob
俺、実物初めて見ました
(なまえ)
あなた
はは、確かにあんまり見かけないよね
あなたが壁を這っていたマリーに手を差し出すと、マリーは慣れた様に手の上に乗る。
Mob
本当に大きいですね…
アシナガグモは体長こそ20mmだが、足を広げると15cm程にもなる。

益虫とは言え、あまりにも大きいため抵抗がある人も少なくない。
Mob
でも、タランチュラとかじゃなくアシナガグモ…いいですね
(なまえ)
あなた
タランチュラちゃんもモフモフで可愛いけどね〜。毒あるからさ
Mob
確かに、アシナガグモは毒ないですもんね
(なまえ)
あなた
しかも人を噛まない・刺さない
(なまえ)
あなた
とってもいい子だよ、この子達は
あなたはそう言いながら、マリーを壁に放してあげる。

マリーは壁をすばやく這っていく。
Mob
害虫も食べてくれますし、「軍曹」と呼ばれるのも納得ですね
(なまえ)
あなた
だね
Mob
そういえば…ご飯ってどうしてますか?
ペットショップで死んでるゴキブリとかを買うんですか?
(なまえ)
あなた
それもいいけど、僕は出費が嵩むから自分で繁殖させたよ
Mob
なるほど…
あなたはゴキブリを繁殖させてるショーケースにかけられていた布を捲った。

トレイでも目を逸らすショーケースだが、後輩は興味深そうに中を覗く。
Mob
あれ、一匹だけ天井にやけに張り付いてますね
(なまえ)
あなた
…あれ、本当だ
あなたはそれを聞き、コンと天井を叩く。

するとへばりついていたゴキブリは、いとも容易く落下してしまう。
(なまえ)
あなた
最近入れたばっかの子だからね。慣れてないんじゃないかな?
Mob
あ〜、そういうのありますよね
落下したゴキブリに、他のオスのゴキブリが群がり出す。

あなたはそれを見ると、再びショーケースに布をかぶせた。
(なまえ)
あなた
産卵、頑張ってね
ふふ、と小さくあなたは呟いた。

後輩はそんなことに気づかず、あなたにぺこりとお辞儀をする。
Mob
あなた先輩、今日は凄い物を見してくれてありがとうございました!
(なまえ)
あなた
どういたしまして。
僕も楽しかったよ、サイエンス部でもここまで虫の話ができるのは君ぐらいだしね
(なまえ)
あなた
さ、時間も遅い。鏡舎まで送るよ
Mob
本当ですか!?ありがとうございます!
(なまえ)
あなた
あははっ、どういたしまして
ー後輩sideー

僕はNRC1年生のサイエンス部です。

そして、隣で歩いているのは尊敬している先輩のあなた先輩です。

彼はイカれポンチの集いのサイエンス部において唯一の、とっても優しい先輩です。
ちなみにあなた先輩と同い年のルーク先輩は何かの実験の失敗で大爆発を起こしてました。

恐ろしい。
(なまえ)
あなた
君は蝶類に興味があるんだって?
Mob
あ、実はそうなんです!
特にハーツラビュル寮の《バタつきパン蝶》とか、3m級の芋虫とか凄く気になります!
(なまえ)
あなた
わかる〜。僕もめっちゃ調べた!
Mob
いいなぁ、僕オクタヴィネル寮なので…虫なんて一匹もいないんですよ
(なまえ)
あなた
なら今度、僕の昔の観察レポート貸すよ
そう言ってにっこり笑ってくれるあなた先輩。

本当に優しい先輩だなぁ…としみじみ思う。

そしてその微笑みを見て、僕はあることを思い出してハッとする。
Mob
そう言えば先輩!
(なまえ)
あなた
ん?
Mob
僕のとこの寮生が、先輩の部屋に無理矢理入って暴行しようとしたって本当ですか!?
僕、凄く心配してて…!
つい数日前、馬鹿なオクタヴィネル寮生が先輩の部屋に無理矢理入って刃物を振り回したらしい。

幸い先輩は同じ寮生のトレイ・クローバー先輩とケイト・ダイヤモンド先輩に助けられたらしいけど…。
(なまえ)
あなた
あぁ〜…あれね
先輩は少し俯いてそういうと、パッと僕の顔を見上げる。
(なまえ)
あなた
もう本当怖かった!
(なまえ)
あなた
たまたま友達が来てくれて助かったけどさ…本当にビビったわ〜
Mob
ですよね。本当、無事で良かったです!
良かった。繊細な先輩だから心に傷を負ってないか心配だったけど…思ったより平気そうで安心する。
Mob
でもその生徒、今行方不明なんですよね?
Mob
怖いですね…
(なまえ)
あなた
そうなんだよね
先生達によると、トレイ先輩達があなた先輩を守ると魔法でも使ったのか急に消えてしまったらしい。

今も、その生徒は見つかってない。

きっとあなた先輩は不安でしょうがないだろう。
Mob
部活中は俺守りますよ!
(なまえ)
あなた
後輩に守ってもらうワケにゃ行かないよ!
(なまえ)
あなた
僕、それなりに強いぞ?
Mob
ぐ、それは確かに…
(なまえ)
あなた
ははは!でも嬉しいぞ!ありがとな
明るく笑うあなた先輩。

だけど僕は一瞬見てしまった。
(なまえ)
あなた
…ほんと怖いからさ、彼の事を考えると
何だか怖いあなた先輩を。

体に悪寒が走った。

でも次の瞬間、あなた先輩はいつも通りに戻っていた。
(なまえ)
あなた
お、ついたな
(なまえ)
あなた
じゃ、気をつけて帰るんだぞ〜
Mob
あっ、はい。それじゃあ、また…
(なまえ)
あなた
おう、またな〜
そう言って手を振る先輩はいつも通りの無邪気な先輩だけど…さっき見た顔が少し引っかかる。

…見間違いなのかな?とか思いながら僕は鏡を抜けた。

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