黄side
どんな時にも前を向いて
どんな時にも諦めないで
俺には考えられないほど努力して
そんな兄の事が
俺は、誇らしくて仕方がなかった
らんらん
これからもずっと
お母様が死んだ時
嬉しいのか悲しいのか
よく分からない感情だった
一番近いのは
そんなに興味が無かった、という言葉だろうか
やっと、あの呪いから解き放たれるんだと思った
呑気にそう言った時
らんらんが俺に抱きついた
らんらんの心も
もう、殺し屋に染まってしまったのかと悲しくなった
一度だけ弱音を吐いてしまった時
俺は悲しくなってた
あの時だったから、なんだと思う
今はそんな気持ち、少しも無いけど
それでもあの時だけは、らんらんにそんなこと言ってほしくなかったの
何でそう
地獄を歩こうとするの
楽になろうよ
自由に生きようよ
…あ、でも
俺はらんらんが傍に居ないと生きていけない
今までずっと、離れないでいたもん
独り言も、大分小さい声で言っていたのか
らんらんは気付いていなかった
俺は
らんらんが居ないと何も出来ない
羨ましい訳でも
妬ましい訳でもない
俺という人間は
貴方と生きないといけないのだ
これからもずっと
命が終わるその瞬間まで
俺は、一緒に地獄を歩いてあげるね
まにきは
黙ってしまった
一言で俺を傷つけてしまう事を恐れて
何も言えないでいるんだと思う
だけどまにきは
俺に笑顔を見せた
俺に似た?
いや、俺に似せた?
そんな事は無いはずなのに
まにきのそんな眩しい笑顔は
生まれて初めて見た











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。