玄弥くんは5年経った今でも見つかっていない
そして俺は中学一年生になった
今まで1日だって忘れたことはない
いつだって頭の片隅には玄弥くんがいる
今まで、ずっと思ってた。
帰りたいって、元の世界に。元の俺の居た場所に。大好きな家族に囲まれていたあの家に。俺の名前を優しく呼んでくれるあの人たちに。
俺の影ってこんな色ついてたっけ……
めっちゃ目合った
はいこれが俺の第一声です、
誠に申し訳ございません
とりあえず……と思いながら彼の背中を見ると
そして小学生の男の子に手を伸ばした時だった
反射的に、自分の体を庇う体制で蹲ったんだ
そう言うと小学生の男の子は走ってどこかへ行ってしまった
不安になって砂場の砂を指でいじってたら後ろからさっきの男の子の声が聞こえた
すると何人かのちび共と数人の高校生に追いかけ回される男の子が居た
俺は高校生を仕切っていそうな奴の顔面を思いっきり蹴り飛ばした
……ちょっとカッコつけたけどちょっとくらい許してよ!?ね!?
赤森やからなんや
そう言うと俺はヤツの目にそこら辺にあった砂擦り付けたった
俺は重ねてしまったのかもしれない
あの日初めて出会って、俺の席の後ろで虐められていた玄弥と、今日出会った渋谷大智という少年を
全部君に似とるんよ、玄弥くん
。ここまで来るとなんかの縁感じるやんな??せやろ??
え、僕と玄弥くんが出会ったのも8歳の冬の今頃で、渋谷くんと出会ったのも同じ時期て。
運命やん????












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。