第16話

暗闇
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2019/05/12 06:21
その日から辛い日々が続いた






部活に行っても、1年は誰も私とは話してくれない


先輩だけ



私は先輩とだけ話していた





でも先輩は先輩



同い年じゃないから



ずっと敬語で




心の底から楽しいと思えることなんて


起きなかった











部活が休みになると、私はずっと家で勉強していた















ある日の日曜日。



私はLINEを開いた



『バスケ部1年』


そんなグループがあるが、一度も話したことはない





ふと、らんのアイコンが目に止まった






あ、もう完全に1人だ…


すぐにそう思った






アイコンはらんとさくらと遥と優希と紗綾香の5人

プリクラの写真だった

『女バス』

そう書いてあった





そっか、私、、









仲間に入れてもらいないのか







暗闇に閉じこまされた気分になった















次の日、またLINEを開いた




さくらと遥のアイコンがらんと同じものになっていた






やっぱりね、そうだよね





もっと暗い暗闇に閉じこまされた


そんな感じがした










その次の日は、優希と紗綾香のアイコンも










やっぱ私は違うんだ





私はやっとそう確信した













次の日の部活はずっと先輩といた






3対3の練習のとき、先輩が声をかけてくれる








誰も、私とやろうなんて思ってないから


先輩はわかってるから


美鈴先輩と鈴華先輩にいつも救われてるな











あの日からずっと遥とは帰っていない





遥はどんどん先に帰ってしまって、私は1人で静かに歩いて帰った




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