2030年 2月11日 土曜日。
Page-3. 『とろけるプリン。』
人間生活、3日目。
今日は遥花と一緒に買い物に。
こっちゃんは仕事の電話がかかってきたみたいで、遥花との2人きりの時間。
まだ3日目なんだろうけど、
1日経つのはあっという間。
何度も言うけど、39日なんてあっという間なんやろうな。
つないだ手の先を見て、
なんとなくそう思ったの。
そんなあたしを見て遥花は頭に[?]を浮かべてこっちを見てる。
なんてわかりやすく凹む遥花。
ぷくっと頬を膨らませて、赤くしてる
遥花の姿に何度も何度も愛おしくなった。
って、スーパーの手前、遥花が遠くを指差した。
そこに、大きなお腹を抱えた人が
重そうな袋を持ってしんどそうに歩いてる人がおって…、
なんて、よく周りを見るようになったんだという関心とともに、
気づかえる優しい子に育ってるんだっていう嬉しさがふつふつと湧き上がった。
って声をかけたら、
その人はこっちを振り向いた。
そう言ってたけど、
なんだか女性はなんだか放っておけなくて、
何より、自分が妊婦だったときの
人の優しさに触れてたことを思い出して、
やっぱりと思い切ってその人の荷物を持った。
少し強引かなとは思ったけど、
何回もいうけど、
放って置けなかった。
多分これは性格の問題だね笑。
なんて微笑ましく会話をしてると、
そこは…、
買い物の帰りに行こうと2人で話していた、
『リーザ・マリン』
の看板がたててある、
プリン専門店で…、
お店のレジあたりから、
走って出てきた人。
おそらく旦那さんなのだろうってなんとなく。
って挨拶をすると、
その旦那さんらしき人も、ゑむ氏。さんの隣まで走ってきて、ペコリとひとつお辞儀をした。
『だから俺店閉めるって言ったのに〜』
『先生に運動しなさいって言われてたし…、
お客様もいるでしょ〜』
なんて、小声で話してるのが可愛らしく聞こえる。
なんて、店内にある時計をみて、そういった。
夜8時半頃。
お風呂もあがって、
みんなで机を囲んだ。
実は…、お店を去ろうとしたとき、
引き止められて…、
まさかのお礼にプリンをもらってしまって…。
お金払いますなんて、申し訳なくて言ったんやけど、
どうしても持って帰ってくださいって言うからその圧に負けて持って帰ってきた。
にしてもここのプリン。
うますぎる!!
美味しすぎるっ!!
ってこっちゃんも遥花にされるがまま、
プリンを口に運んだ。
って、冗談抜きでほんとに美味しくって…、
これはリピ確やなっ。笑
また買いに行こっ、今度は3人で。
なんて、
遥花の寝顔を見ながら話す。
過保護なんかもしれんけど、
でもね、
なんてくさいことばっかり思う。
くさいことではないか笑。
愛しさって、こういうことなんやな。
まぁ、最後にこっちゃんに言われた一言は、
気にしないことにして、
遥花を挟んでこっちゃんを、
ふたりをギュッと抱きしめた。
人間生活3日目 Fin.
_____人間生活 残り36日。
🌻お久しぶりですっ…、皆様。
遅くなって大変申し訳無いっ。
ごめんなさい。
今回はちょっと短かったかな?
こっちゃんの登場率少なめでしたっ笑。
ほっこりするお話は
書いててとても気持ちが楽です笑。
感想、コメント、お待ちしておりますっ。
それではっ〜!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。