第54話

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2022/11/25 05:00









大「ゆき……?」














私たちとの距離はやく3m。



彼女は胸を打ぬかれ、そのまま倒れた。



















大「…ゆき、ゆき……」










ゆきさんの元へ行こうとする彼を私は必死に押さえた。









「大介さん、動かないで!!!


 お願い!!!!!!!!」








彼までも死なせるわけにはいかない。



ここで私が手を離したら…







大「ゆきが……ゆきが!!」









「もう助からない!!!!!!」








大「あなたちゃん…離してっ」








「お願い!!

 許して…ダメなの…もう!」












彼女の周囲には赤い液溜まりが出来ていた。



指の一本も動かない。



彼女はもう…


























「この音…」















微かにサイレンが聞こえた。



誰も気がついていないみたい。









それは、オーナーも同じ。













Ow「無様だな」










「無様なのはどっちよ笑」










Ow「口の利き方を教えなかったのか?

   お前の馬鹿な母親は」









「教えてもらったのは

ズル賢く生きて行く術だけです」













学校にもろくに通わせて貰えなかった。





青春なんてなかった。





居場所なんて、何処にも感じたことなかった。

















そんな私に愛をくれた。

















彼のために私は出来ることをやる。




















「オーナー、もう終わりです」
















地下室を下る音。

















Ow「お前がまだ残っている」















あと少し。





























「残念、貴方の負けです」









































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