第72話

第一章
851
2022/11/15 12:00
帰り。
私たちは今日も歌を歌いながら帰っていた。
だけど途中で辰哉が急に静かになった。
(なまえ)
あなた
辰哉?
辰哉
辰哉
あなた。
俺たち別れない?
(なまえ)
あなた
え、?何言ってんの?
何かの冗談?
(なまえ)
あなた
それなら全然面白くも何ともないから。
辰哉
辰哉
冗談なんかじゃない。
結構ガチ。
(なまえ)
あなた
なんで?私なんか悪いことした?
それなら謝るからさ。
辰哉
辰哉
もう遅い。
俺はもう、あなたのことが...
辰哉
辰哉
嫌いになった...!
(なまえ)
あなた
え、泣いてる?
辰哉
辰哉
泣いてない、!
(なまえ)
あなた
(ギュッ、!
(なまえ)
あなた
離れたくない。
辰哉
辰哉
今日でお別れしよ。
辰哉
辰哉
さよなら...、
(なまえ)
あなた
やだっ...!
離れたない!
辰哉
辰哉
さよなら。
その後家について、私は辰哉のことを説得したけど無理だった。





深澤辰哉side
俺があなたと別れた理由。
それはあなたが俺のせいでいじめられていたから。
その日、たまたま部活行く前に忘れ物して、教室に戻った。
その途中の女子トイレで、女子たちの怒鳴り声が聞こえた。
俺は本当はよくないと思いながらも、耳を澄ませていた。
そしたら、あなたのおびえた声が聞こえてきた。
ずっと、ごめんなさいごめんなさいって謝ってた。
女子たちは辰哉と別れないとまたいじめると言っているのが聞こえた。
それを聞いたのが、1か月前。
俺は一か月間ずっと悩んでいた。
あなたにこのことを言おうかどうか。
だけどあなたは俺の前では、笑顔しか見せなかった。
いじめられてる気配なんか全然なかった。
だからもう少し様子を見ることにした。
だけど、あなたは毎日いじめられていた。
俺は耐えられなかった。
あなたのためにも別れよう。
そう思い、今日。
あなたのことをふった。
約5年間のあなたとの日々。
俺にとってとても幸せな5年間だった。
時の流れが一番早く感じた5年間だった。
あなた、俺のせいでごめんな。
もういじめられることもないよ。
あなたには俺なんかより、もっと他にいい人が出来るよ。
あなた。俺と出会ってくれてありがとう。
付き合ってくれてありがとう。
あなた。お幸せに。

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