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顔を少しでも動かしたらキスが出来そうな距離でジミナが言ってくる
仕方ないか、
ジミナの手から抜け出し、風呂場に逃げ込む
壁にもたれこみ、頭を抱える
こんなはずじゃなかったのに、
重たい身体を持ち上げ、服を脱いで風呂に入る
大学3年の時だったかな
ー
ーー
ーーー
ーーーー
なんでこんな大学入ったんだろう。
陽キャだらけすぎないか、大学ってそんなもんか、
次の講義の為に、プリントを持ちながら大学内を歩いていると、走ってくる人とぶつかった
その衝撃でプリントが床に散らばる
プリントを拾おうとするとその人と手が重なる
すると、遠くの方からジミナ〜!と声がする
ジミナ?この人の事か
またパクジミーン!!と声がする
最後、ジミンさんの顔を見て、目が合ってしまった
目の前の色がパッと増える
ごめーんと言いながら友達と合流するジミンさんはとてもキラキラ輝いていた
心臓が痛い。
初めての感覚、なんだこれ、うわ、
次の講義をすっぽかし、唯一の友人の元へ走る
サークルの扉を勢い良く開ける
あなた)びっくりした、何、
あなた)なにが
あなた)俺じゃなくて病院行け
あなた)なーにーなんだよー
あなた)あーあの、めちゃくちゃ陽キャの
あなた)まさか、お前…
あなた)カツアゲ、されたのか、!?
あなた)他に何があるんだよ
あなた)は?
あなた)あの、陽キャのことを?好き?でもあいつDomだろ
あなた)適当だな、まぁすげーよ楽しめよ
あなた)応援してる
応援してるって言われても何をしたらいいんだ??
結局何をしていいのか分からず、就活の時期になった。
会社説明会に行くと、俺の席の前の方にパクジミンがいた
危うく声が出そうになった、
ここ、受けんの?まじ、一緒に働けるかも知んないの?
嘘だ嬉しい、でも、絶対俺のこと覚えてないし、髪も服も、ジミンさんの隣には合わない。
努力、してみようかな、
会社説明会の帰りにそのまま美容室を予約し、3日後、1000円カットしか行ったことがなかった俺が、陽キャの塊のような場所へ飛び込もうとしている
もう予約の時間なのに、店の前には着いてるんだけど、怖い、怖すぎる
ガラス張りの店内を見ていると、美容師の人と目が合う
うわ、やべ
その美容師がこっちに向かってきて扉を開ける
美容師さん)ご予約のお客様ですか?
美容師さん)お名前お伺いしてもよろしいでしょうか
美容師さん)キム様でしたか、店内へどうぞ
そのまま促され、椅子へ座る
美容師さん)今回はカットのみですね
美容師さん)何かイメージなどございますか?
美容師さん)かしこまりました、とびっきり良くさせていただきますね
何か色々やられ、
美容師さん)こんな感じでどうでしょうか
ゆっくり鏡を見る
すごい、これ、俺?髪型でこんな変わるもんなの?
美容師さん)お、お客様?
気がつくと鏡にめっちゃ近づいていた
恥ずかしい、、、メガネ、邪魔だな
コンタクトにしてみるか
お金を払ってそそくさと出ていき、そのまま眼科へ向かう
コンタクトを買い、家でつけてみる
恐る恐る目にちかづけていく
1時間くらいかかり、やっとつけることが出来た
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過去編まだ続きます😖🎀
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!