ー六日目ー
後一日。
昨日の夜そこら辺のビジネスホテルに泊まることにした。案外寝心地がよく、しっかり10時間睡眠をかました。筈なのに、…!!
気づけば夜の8時。そろそろ出勤の時間だ。とは言っても都会の夜は此れからだと言わんばかりに賑わっている。もう少し待つか…
〜三時間後〜
〜二時間後〜
とうとう今日が終わってしまった。人はまばらに居るがこれぐらいなら動いても平気だろう。
合図をした瞬間、一斉に走る。運よく敵は居なくてそのまま一度も止まることなく目的地に着くことができた。
ザッザッザザァー
拳を振り下ろそうとしてふと手を止めた
スッ、バコンッ!!
鈍く大きい音が鳴り響く
パキッ
私はもう一度深呼吸をして爆弾に向けて銃を向ける。
珍しく緊張して、口角が引きつる。冷や汗をかきながら笑うなんて生まれて初めてだ。
緊張している私をよそに瑠李はあたりを散策し始めた。こういう時の彼のマイペースは本当に助かる。今彼に見られていたら緊張が増して百の確率外すだろう。
ババンッ
覚悟を決めた私はすべての導線が重なるところを狙い線を切った。
ピーピーッ
何の音か分からない甲高い音がする。
ピーピーッ、ブッ
ボンッ
爆発音がして駄目かと思ったその時、爆発音と共に爆弾がバラバラになったになった。
緊張が一気に解けて思わず息が上がった。
これはまだ言えない。姉さん達を助けてやっと言える言葉だから。まだ言えない。後ちょっと頑張ろう。
スタスタスタ
急に瑠李が歩み寄ってきた。
ポフッ
急に頭の上から何が降ってきたと思ったら瑠李の手だった。
そう言うと、ワシャワシャと私の頭を撫で回してきた。
温かい空気に包まれる中、瑠亜一人が遠い目をしていた。
END
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。