その後、淵は落ち着いたのか、クローゼットから出てきた。
顔の前で手を合わせて、あなたの下の名前と淵に謝罪した。
ずっと謝られるのも、居心地が悪いので、あなたの下の名前は話を逸らした。
2人は一生懸命まひるを元気づけた。
元気になってくれたっぽい。よかったぁ。
そこからは楽しく過ごした。
シュミレーションゲームで私と淵くんが圧勝したり、
恋愛映画見て淵くんとまひるさんが号泣したり。
ホラー映画見てまひるさんがめっちゃビビったり。
とても楽しかった。
まひるさん、怖いの苦手なんだなぁ。
今度私もホラー映画持ってこよ。
まぁまひるさん寂しがり屋だしな。
そうしてあなたの下の名前と淵はまひるの家を後にした。
淵は優しく微笑んだ。
あなたの下の名前はなんだか、淋しくなった。
私も、まひるさんのこと言えないくらい、つくづく寂しがり屋だな。
「俺は寂しがり屋だからな〜!!」
そう言っていたまひるさんをあなたの下の名前は思い出した。
絶対、まひるさんみたいに自分の口からは言えないな。
あなたの下の名前は淵が急に呼び捨てにするから驚いた。
本当は大丈夫じゃないけど。
無言が続く。
淵くん、どういう意図で私のこと呼んだんだろ。
考え事してたからかな。
気をつけないと。
........なんだか、淵くんじゃないみたい。
その後、あなたの下の名前と淵はお互いの電車に乗るため、別れた。
それぞれ電車に乗り込み、スマホを開く。
.......この瞬間は、あんまり好きじゃないな。
友達と別れ、帰路に着く時、何故かいつも虚しい。
またいつでも会えるのに。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。