第37話

18 窮屈
315
2025/11/23 07:57 更新


その頃___あなたの下の名前と淵は、






息を殺していた。

あなた
............な、なんとか間に合ったぁ.......
淵素直
あなたの下の名前ちゃんが見つけてくれたおかげだよぉ....
あなた
いいえ、私も必死だったから......


2人は物が沢山置かれているクローゼットの中に飛び込んだ。


なので、凄く、すごぉ〜く距離が近い。

淵素直
........あなたの下の名前ちゃん、その、ちょっと狭いよね
あなた
ん?まぁクローゼットの中だしね。女の人が帰るまで、我慢するしかないよ......
淵素直
あ、うん。まぁそうなんだけど.....


淵は、異性と狭いクローゼットで2人きりという状況が、人生で初めてだったので今にも頭がパンクしそうだった。


あなたの下の名前ちゃん、平気そうだな......僕だけなのかな、こんな気にしてるの...それとも、飛とかと狭いところに隠れたりしたことがあるのかな?

.....ありえる。


はぁ、この場所に飛が居なくてよかった。絶対入らないよぉ。


淵素直
(うぅ〜ッ早く帰って......ッ!)

その頃、まひるはハンカチを探したフリをし、女の子に手渡していた。


まひるの知り合い(女性)
あった〜!!!!ありがとうっ!これお気に入りのやつだったんだ〜っ!!!!
蛭間まひる
そ、そりゃよかった!!!


あなたの下の名前ちゃんが転んでくれなかったら、見つからなくて、ずっと2人を閉じ込めることになるところだった......ナイスあなたの下の名前ちゃん。


蛭間まひる
じゃ、じゃあ見つかったことだし...そろそろ帰っ___
まひるの知り合い(女性)
えぇ〜っせっかく来たのにぃ?!
蛭間まひる


まひるは鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした。

まひるの知り合い(女性)
なんか遊ぼうよぉ
蛭間まひる
な、なにして?
ナンパ男
え〜普通にゲームとかでもいいし、そーゆーの・・・・・、とかでも.......私はいいよ?


そーゆーの..........まぁ、うん。あっち系だろう。



でも、淵とあなたの下の名前ちゃん、隠れてるし______



蛭間まひる
(絶対嫌なんですけどぉー!!!!!!!)


またもや、まひるは顔が真っ青になった。


まひるの知り合い(女性)
ね、どう?遊ぼーよ。ハンカチ見つけてくれたお礼にさ!

まひるが焦っている間にも、女の人は身体を擦り寄せて来る。


蛭間まひる
え、えーっと.......
蛭間まひる
こ、この後!と、友達が遊びに来るんだ〜!!!


まひるは咄嗟の嘘でカバーした。


まひるの知り合い(女性)
え、そうなの?


女の人は目を少し開いたあと、すごい形相になった。


まひるの知り合い(女性)
もしかして.......私以外の女?



蛭間まひる
えっと、男の子....とかだよ


男の子(と女の子)とかだよ。



嘘は言っていない。





...本当のことでもないが
まひるの知り合い(女性)
なぁ〜んだ!よかったぁ
まひるの知り合い(女性)
じゃあ、友達来ちゃ悪いし、もう帰るね!
蛭間まひる
お、おう!またな!
まひるの知り合い(女性)
うん、じゃあね!ハンカチありがと〜!!
蛭間まひる
おー!



バタン


女の人は帰った。


蛭間まひる
ふぅ〜......よかった、バレなくて。2人は大丈夫かな



2人はまひると女の人の様子を隙間から覗いていた。

あなた
えっ、遊ぶって.......帰らないの?
淵素直
け、結構......積極的、だね
あなた

まひるが困っているのが見える。


その顔を見て、あなたの下の名前は気づいた。


あなた
(あれ......まひるさんと淵くんって、困った顔が、というか顔とか......少し似てる)
あなた
(そういえば、親戚なんだっけ。細かい続柄は、教えてくれなかったって言ってたけど......どういう関係なんだろ......もしかして)


そんなことを考えているうちに、淵のことをまじまじと見てしまった。


それに気づくのは淵に声をかけられてからだった。


淵素直
その、どうしたの?......ち、近いよ?
あなた
えっ、あご、ごめん

無意識だった。


人の顔をまじまじ見るのは良くないよね、うん。

気をつけよう。


あなたの下の名前は淵の顔色を伺った。







あなた
淵素直
.............


暗くてよく見えなかったが、耳まで真っ赤になっていた、はず。


あなた
え、ど、どうし_______
淵素直
こっち、見ないで

そう言って淵は顔を背けた。

あなた
ぁ.......はい、ごめん


そんなに、嫌だったのか......申し訳ない。






狭い空間で2人きり、真っ暗で退屈なので外の景色を見てみた。


いつの間にか、目の前にいたまひると女の人は消えていた。


あれ?2人でどっかに行ったのかな。





そう考えていると、隙間から見えていた部屋が見えなくなり、真っ暗になった。





あなた


ガラ!!

あなた
ぅわ


急にロッカーが開かれたので、寄りかかっていたあなたの下の名前は前に飛び出るような形になってしまった。


あなた
んぷっ

......?びっくりしたぁ、転けそうだった。急に開いたんだもん。

ていうか、まひるくん?だよね開けたの。


そう思い、あなたの下の名前は上を向いた。
蛭間まひる
え?大丈夫?

案の定、まひるだった。
あなた
えっと、ごめんなさい。大丈夫です
蛭間まひる
え上目遣いいいね♡めっちゃかわいいじゃん
あなた
......やめてください


この人は......まったく。


蛭間まひる
てか、淵は?まだ出てこないの?


そういってまひるはクローゼットを覗いた。

蛭間まひる
.......なにしてんのお前
淵素直
............こっち、見ないでください


淵は顔と耳を隠してうずくまっていた。








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