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第2話

冗談じゃないよ。
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2025/12/05 06:08 更新
いくら泣いたって無駄だとわかっている 。
わかっているのに 、
涙はずっと止まらない 。
大洪水の部屋に
ノックの音が飛び込んだ __ コンコン
sik
 扉を開けてくれない ? 
あなた
( あの野郎 … まだいやがったのか )
あなた
( 消えてくれって言ってやろう )
あなた
 まだ居たのかよ 
あなた
 さっさと消えろよ 。 
sik
 そんな言葉を言われたのは 
sik
 出会ってから この方 はじめてだ 。 
sik
( 非常に悲しくなってきた ) 
sik
 … どうしよう 泣きそうだ 
扉越しに聞こえる声は微かに涙ぐんでいた気がした 。
あなた
 ラフメイカー ? 
あなた
 冗談じゃねぇ ! 
あなた
 お前が泣いてちゃ 仕様がない 
あなた
 泣きたいのは 俺の方だ 。 
あなた
 こんなモンこんな感情呼んだ覚えがねぇ 。 
二人分の泣き声が遠く 
sik視点
次の日にまた会いに行った 。 
「  俺に構わず 消えてくれ  」
昨日からずっと俺の中でこの言葉が響き続ける 
いつかの頃に話していた時よりも声は変わっていた
あなたの下の名前はずっと泣いていたり

ストレスを抱えたせいなのか
嗄れた声をしていた 。
俗に言う " 心因性失声症 " というモノだろう
だからこそ俺が救わないと 。
そんな使命感に縛られる 。
sik
 スゥー 、 ハァーッ …… 
落ち着いたトーンで
怖がらせないように
優しい声色で
sik
 扉を開けてくれない ? 
優しくそう問いかけたつもりだった
返ってきた返事はそう生易しいものじゃなかった 。
数秒の空白後にあなたの下の名前はこう云う
あなたの下の名前
 まだ居たのかよ 
あなたの下の名前
 さっさと消えろよ 。 
sik
 … ッあぁ 
予想はついていた 。
予想と同じ言葉な筈なのに
その言葉の刃は予想よりも俺に刺さってきた 。
やっぱり実際に言われると辛いものだ 。
自分は怒られるのが大の嫌い
怒られるより殴られるのがマシ

だと思うぐらいには嫌いだ
幼少期に塾の先生に散々怒られたからだ 。

あともう一つ理由はある
 お前はまた迷惑をかけやがってッ!! 
 みんな迷惑だって言ってんだろ!! 
 外で反省しろッ! 
そう叱られた
sik
 …ェ 、 ァ … はい 。
塾の外で誰かに話しかけられた 。
その人が云うには
「 オレはラフメイカーだ! 」
そう云った幼い少年は俺を笑わせに来てくれたそうだ
 なあお前名前は? 
sik
 …ァ 、エーッと … 
 別に無理に言わなくていいよ 。 
 まァ取り敢えず少年よ! 
sik
 は、ハイッ!! 
 これからは
 辛くなったら俺に話せよ! 
そう云う彼は温かな目で俺を見つめてた
俺のことをみてくれた
笑わせようとしてくれた
その日から
ラフメイカーは俺の憧れのヒーロー像だ 。



いつの日か ラフメイカーは俺に会いに来なくなった 。
最初は体調不良なのかな?
など考えた
1週間経っても彼は来ない
その頃に漸く気付いた 、
彼はいなくなったんだ 。
その同時期に幼馴染であるあなたの下の名前は引っ越した 。
辛い 
辛いよ
辛いから助けに来てよ 。
ラフメイカー
ラフメイカーは来なかった 。
だから怒られるのは大嫌いだ 。
心因性失声症とは

声帯などに器質的な異常がないにもかかわらず、
精神的なストレスや心理的な葛藤が原因で
声が出なくなる病気の一種です 。
誤字と口調ご指摘頼みます

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