第3話

EP2 幼馴染あくせす!
37
2025/12/12 09:00 更新
チャイムの余韻の後、あちこちの教室からイスを引きずる音がする。
あなた
Broooock、どうしたの!?体調、悪いの?
たん、たんと彼女が階段を上ってくる。
Broooock
あなたちゃん…
あなた
なに?
Broooock
お願いがあるの
あなた
うん、聞くよ
Broooock
僕に、近づかないで
震えながら、彼女を拒絶した。
あなた
!?
ほら、引いちゃってる。
沈黙に僕の深い呼吸音がやけに大きく聞こえた。
自分で腕をさする。ぞわぞわと警戒する肌をなだめる。
体操の時の比じゃないほどに深呼吸をくり返す。
Broooock
はぁ…
目にたまった涙を服のソデでぬぐう。
あなた
…Broooock
Broooock
っ!
びくりと肩が跳ねる。
あなた
ごめんね、驚かせて
違う、あなたちゃんの方が驚いてるでしょ。ごめんね、驚かせて…
あなた
何があったの、とは聞けないし、話したくないよね
Broooock
…ぅん、ごめん…
…それよりも。
Broooock
あなたちゃ…授業は?
あなた
通りかかったらBroooockが階段上ってくのが見えたんだもん。放っておけるわけないよ!
ちらりと彼女を見ると、その手には彼女がイチバン好きな科目の教科書。
彼女のクラスは移動教室だったっけ。
…僕なんて放っておいてよかったのに。
あなた
それよりも、体はヘーキ?寝るにしてもこんなとこじゃなくて、保健室行きなね
Broooock
ん…
あなた
じゃ、私は戻るわ。担任に、伝える?
僕は首を横に振る。
あなた
そっか。ねェBroooock、私からもお願い
Broooock
あなた
話したかったら、私に話してね。私ら幼なじみなんだから
Broooock
あなた
それじゃ、またね
僕がお願いした場所から一歩も動かずに会話を終え、僕の返事を待たずに彼女は去っていった。
でも、話したらきっと、優しいあなたちゃんは僕から離れていっちゃう。
ごめんね、まだ話せないや。

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