〜Broooock Side〜
バスに乗りこむ人たちを横目に、僕はペダルを踏む。
ひゅん、と切るような寒さの風が顔を撫でる。
すぐさまバスが僕を追いぬく。その行く先は同じ学校だ。
じゃあなぜ僕がチャリをこいでいるか?…人混みが嫌いだから。
そりゃあバスより時間かかるけど、しょうがないよね。
学校、とうちゃ〜く。駐輪場にチャリを停め、ゲタ箱に向かう。
後ろから飛びつかれる。
とりあえずNakamu…僕の友だちね。を振りほどく。
それからクツを脱ぎ、上ばきに履きかえる。
あっ、この声は…
友だちあ〜んどクラスメイトのスマイルだ。
仏頂ヅラながらもアイサツはしてくれる。
HR終わりぃ。
まだ眠いや。アクビしつつ教科書を机の中にしまう。
ファイルからこぼれたプリントがひらりと舞う。
プリントはクラスメイトの足元に落ちついた。
僕の手が伸びると同時に、クラスメイトの彼女もしゃがみこんで拾おうとする。
ばちっ、と電気が弾けた。
…ような気がした。
僕が手を引っこめると、彼女がプリントを拾ってくれた。
プリントを受け取ると、彼女は立ち去っていく。
僕はプリントを机に放り、教室を飛び出した。
息が洗い。教室の近くの階段を駆け上がる。
そこには屋上につながるトビラがある。
が、開かない。つまりは誰も来ない。
そのトビラにもたれてしゃがみこむ。
油断していた。体中がぞわぞわする。
僕はヒザに顔をうずめ、強く自分の体を抱きしめる。
あのコは悪くない、嫌いなんかじゃない。嫌いなのは、僕の方だ。
だから、どうして収まってくれないの…!
かたりと鳴る足音に、ゆっくり顔を上げると、そこには僕の幼なじみ、あなたちゃんがいた。
始業のチャイムが響いた。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。