
〖わかゔぁ視点〗
朝起きて重い溜息をつく。
朝起きたら身体重いしちょっと熱いし風邪引いたんかな…
とりあえず近くに置いてあった体温計を取り出して脇に挟む。しばらくするとピピッっと電子音がなった。
はぁ…やってもうた。よりによって今日撮影あるんに…まぁ、まだ大丈夫やろ…無理そうなら言えばええし…
重たい足取りで支度をすると事務所へ向かった。
~事務所~
アマリーも熱あるんか…。俺より高いし辛そうやな…今俺も熱あるって言ったらみんな困らしてまうな…
俺は踵を返して薬局に向かった。
頼む、俺の身体もう少しだけもってくれ…
〖アマリザ視点〗
朝起きたら身体重くて熱くてふらふらする…
最近忙しくて寝る時間少なかったから体調崩してもうたんかな…
支度をして事務所に向かう頃には足元は雲の上歩いてるみたいにフラフラやし目の前もぐるぐる回って気持ち悪い。
事務所に着いた瞬間ソファーに倒れ込んだ。
そのまま俺は意識を手放した。
おでこに冷たいものが置かれる感触がして目を覚ます。
こっちゃんがおでこに濡れたタオルを置いてくれる。
そのおかげかさっきよりは少しだけ良くなったような気がする。
気付いたら俺の周りを皆が囲む形で勢揃いしてた。
そんな話をしてるとピピッっと体温計がなった。
なんて話をボーッとする頭で聞いてると
あっ、わかゔぁや…
…ん?何かわかゔぁ元気ないな…
俺とわかゔぁは親友とかいう枠じゃ収まらんくらいのまぁ、絆みたいのがあるから声聞いただけでだいたいお互いに体調が分かったりする。
こっちゃん、タロ社待って!こいつも絶対体調悪いですって言いたかったのに
咳でその声はかき消された。
待て!行くな!そう言いたかったのにわかゔぁは踵を返して出ていってしまった…
あの、バカ…
そこでまた俺の意識は暗闇に消えていった。
〖わかゔぁ視点〗
その後薬局で色々買って外に出たらザーッと大雨が降っていた。
こんな体調だから走る気力もない…濡れて帰るしかないか…はぁ、体調悪化確定やん…
そんな俺を嘲笑うかのように横殴りの雨が容赦なく襲いかかる。
事務所に着いた頃には立っているのもやっとでドアを開けた瞬間プツッと意識が途絶えた。
〖視点なし〗
わかゔぁが出てってからどれくらい経っただろう…
アマリザはあの後また眠ったけど心なしかだいぶ良くなった気がする。
顔色が戻ってきた。とりあえず一安心してると
外を見ると横殴りの雨が降っていた。
もしかしたら傘持ってないから帰って来れんのかもしれんな…迎え行った方が良いかもな…なんて考えてるとガチャっとドアが開いた。
その瞬間バタン!!っと大きい音が聞こえてびっくりして振り向くと
崩れ落ちるようにわかゔぁが倒れていた。
慌てて駆け寄ってその身体を抱き寄せる。
声を掛けるがわかゔぁの目は固く閉ざされたまま開かない。
わかゔぁのおでこに触れるとめっちゃ熱い…こんな状態のわかゔぁに買い物行かせたのか俺は…最悪や…
こたつがわかゔぁをお姫様抱っこして空いてるソファーに寝かせる。
買ってきた袋の中から熱さまシートを取り出してアマリザとわかゔぁのおでこに貼る。
わかゔぁの脇に体温計を挟む。しばらくするとピピッっと体温計がなって見ると
ennちゃんの迅速な対応でみんなが各々動き出す。
毛布を掛けて首を冷やすようにアイスノンを置く。
わかゔぁが目覚ましたら詳しく聞かんとな…
〖わかゔぁ視点〗
さっきに比べて身体が楽になった感じがして目を覚ます。
何があったかよく覚えてない…
事務所のドア開けた所までは覚えてるけど…
タロ社から体温計を受け取って脇に挟む。ピピッっとなって見ると37.9…ちょっと下がったみたい、良かった…
目を覚ましたアマリーがゆっくり身体を起こす。
図星すぎて何も言えん。悔しいけど反論する気力もないし。
その後メンバーの献身的な看病のおかげで俺もアマリザも無事治りました。
これからは体調崩した時は素直に言えるように頑張ろ…w




















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!