第3話

貧血(enn)
2,212
2022/09/22 16:01 更新
〖enn視点〗

ブーブーっと携帯のアラーム音が鳴って目が覚める。
永ennのアリス
永ennのアリス
ん、ッ…
起きようと身体を起こしてそのまままたベッドに逆戻りした。
永ennのアリス
永ennのアリス
(またか、最悪や…)
目の前がぐるぐるする。
アタシは昔から貧血持ちで朝必ずといっていいほどこうなる。
だからアラームをいつも早めにかけとく、目を閉じて目眩が落ち着くのを待たなきゃいけんから。
永ennのアリス
永ennのアリス
(今日企画会議あるんに…)
企画会議は書記としてパソコン使うんよね…
目眩酷い時にパソコンは結構キツイんよな…
永ennのアリス
永ennのアリス
(ホンマこの体質嫌い…)
毛布の上に足を置いて少しでも高くする。お願いやから今日1日アタシの身体頑張ってや…
しばらくして目を開けると目眩は収まっていた。
ゆっくり身体を起こして準備を始める。
永ennのアリス
永ennのアリス
(頭痛いしダルいし顔色悪いし最悪…早めに事務所行ってメイクせな…)
食欲はなかったから何も食べずに事務所に向かった。

  ~事務所~
永ennのアリス
永ennのアリス
おはようございます…
事務所には誰もいなかった。
永ennのアリス
永ennのアリス
(良かった…とりあえず誰か来る前にメイクせな…)
バックからメイク道具を取り出しメイクを始める。
永ennのアリス
永ennのアリス
(顔色はまぁまぁ隠せたけどやっぱり化粧ノリが良くない…)
まぁ、しょうがない…後はいつも通りのアタシを演じるだけや…大丈夫、演技力には自信あるから。
企画会議終わるまでの辛抱や、頑張れアタシ!
ちょっとだけ休もうと思いみんなが来るまで少しだけ目を瞑る事にした。
〖音羽視点〗
音羽
音羽
おはようございま〜す!
いつも通り事務所へ向かってドアを開ける。
挨拶しても誰の声も聞こえなかった。
音羽
音羽
(まだ誰も来とらんのか…ん?)
永ennのアリス
永ennのアリス
Zzz‥
音羽
音羽
ennちゃん…?
ennちゃん来とったんや。しかし珍しいな…事務所で寝る事ないんやけどこの人。
音羽
音羽
(ん…?)
メイクしてるけどいつものennちゃんとちょっと違う気がするしどことなく顔色が悪い…
永ennのアリス
永ennのアリス
ッ…
辛そうに顔を歪めるennちゃん。
…ホンマ無理するんやから…
永ennのアリス
永ennのアリス
ん…
ennちゃんの目がゆっくりと開かれる。
音羽
音羽
ennちゃん、おはよ
永ennのアリス
永ennのアリス
音…羽?おはよぉ
音羽
音羽
珍しいな、事務所で寝てるなんて…
永ennのアリス
永ennのアリス
…!
ん、誰も来とらんかったから
音羽
音羽
そか…
やっぱり一筋縄じゃ言ってくれんか…せめて俺だけには頼ってほしいんやけどな…
音羽
音羽
ennちゃん…あまり無理したらアカンよ?
永ennのアリス
永ennのアリス
うん…アタシは大丈夫やで
音羽
音羽
…………
今の俺に出来る事それはennちゃんの様子をしっかり見とくこと
〖enn視点〗

ホンマ危なかったわ…音羽にバレるところやった…あの子普段はちょっと抜けてて天然なところあるけどアタシの事になると何故かめっちゃ鋭くなるんよ…ちょっと体調崩すだけですぐ気付かれるし…バレへんようにしないとな…

その後メンバーが続々と来て企画会議が始まった。
こたつ
こたつ
…で…って企画はどうや?
タロー社長
タロー社長
なら…は…した方が良くないか?
永ennのアリス
永ennのアリス
(カタカタカタ)
こっちゃんとタローが話しながらホワイトボードに書かれる内容を無心でパソコンに打ち込む。
意識が朦朧としてるアタシは会話に参加する気力はない。
パソコンの文字もボヤけてよく見えない…
タロー社長
タロー社長
ennちゃんはどう思う?
永ennのアリス
永ennのアリス
(カタカタカタ)
こたつ
こたつ
(ennちゃん?おーいennちゃん?)
永ennのアリス
永ennのアリス
え…?何?
こっちゃんに肩を叩かれて慌てて顔を上げる。
こたつ
こたつ
この企画こっちかこっちどっちがええと思う?
永ennのアリス
永ennのアリス
えっ、えっと…こっちかな…
タロー社長
タロー社長
やっぱこっちの方が良いやん
こたつ
こたつ
ん〜…じゃあこっちにしよか…それよりennちゃん大丈夫?
今日やけに静かやしボーッとしとるし顔色も悪いで?
永ennのアリス
永ennのアリス
大丈夫やで!ほら元気やかr…
こたつ
こたつ
ennちゃん!?
タロー社長
タロー社長
ennちゃん!!
何とか怪しまれないように明るく振舞おうと立ち上がった瞬間景色がグラーっと傾いて目の前が真っ暗になったと同時に意識も闇の中に消えていった。
〖音羽視点〗

ミーティング中ennちゃんの様子をこまめに見ているとボーッとしてるしいつもはパソコンを打ちながら自分の意見も言っているennちゃんが今日は一言も発さない。
それだけ辛いんやろな…
音羽
音羽
(ennちゃん…)
こたつ
こたつ
ennちゃん大丈夫?
今日やけに静かやしボーッとしてるし顔色も悪いで?
永ennのアリス
永ennのアリス
大丈夫やで!ほら元気やかr…
こっちゃんに図星をつかれたのか慌てて元気を装おうとennちゃんが立ち上がった瞬間その身体は重力を失ったかのように傾いた。
こたつ
こたつ
ennちゃん!?
タロー社長
タロー社長
ennちゃん!!
音羽
音羽
……!!
こっちゃんが寸前のところで身体を支える。
こたつ
こたつ
ennちゃん…?ennちゃん!
永ennのアリス
永ennのアリス
……………ッ
こっちゃんが声を掛けるけどennちゃんはギュッと目を瞑ったまま気を失っている。
音羽
音羽
こっちゃんとりあえずそこのソファーに寝かせよ
こたつ
こたつ
分かった。ennちゃんごめんな、ちょっと揺れるで?
こっちゃんがennちゃんをお姫様抱っこしてソファーにそっと寝かせる。
俺はennちゃんの目の下を調べる。
音羽
音羽
やっぱり…
こたつ
こたつ
音ちゃん何か分かったんか?
音羽
音羽
うん、ennちゃん多分貧血なんやと思う。
こたつ
こたつ
貧血か…
音羽
音羽
とりあえず足ちょっと上げとかんと…
近くにあるクッションをとってennちゃんの足の下に置く。
わかゔぁ
わかゔぁ
enn様…
ゑむ氏。
ゑむ氏。
………
アマリザ
アマリザ
我慢してたんすかね…今までずっと…
タロー社長
タロー社長
そうだな…見た感じ今回だけって訳じゃなさそうだったし…
あみか
あみか
………
音羽
音羽
(ennちゃんもう少し頼ってや…)
辺りを静寂が包み込む。
ennちゃんお願いやから1人で我慢しないで…
〖enn視点〗
永ennのアリス
永ennのアリス
ん…
ゆっくり意識が浮上する。目を開けると
フォーエイト
フォーエイト
ennちゃん(様)!!
みんなが心配そうな顔でアタシを見つめていた。
やってもうた…せっかく今まで隠せてたんにこの様子だとみんなにバレてもうたよな…
永ennのアリス
永ennのアリス
みんな…ごめん…
音羽
音羽
ennちゃん、ホンマに良かった…このまま目覚まさへんかったら俺どうしよって…
音羽が抱きついてくる。その身体は微かに震えていた。
こんな顔させたなかったんに…
こたつ
こたつ
ennちゃん…ずっと1人で我慢してたん…?
永ennのアリス
永ennのアリス
………
こたつ
こたつ
最年長やから頼りにくい気持ちも分かるけどこういう事になるとホンマ心臓持たんから少しずつで良い、頼ってほしい…
タロー社長
タロー社長
俺達もう家族みたいなもんじゃん。
家族に遠慮はいらないだろ?
永ennのアリス
永ennのアリス
うん、ごめん…
家族…か。そうやな、ここにいるみんなアタシの大切な家族や。
ホンマにごめん…これからは少しずつ頼れるように頑張るから…
だから、これからもそばにおってな…?

プリ小説オーディオドラマ