新学期は嘘が1番バレやすい。
教室の前で、私は少し立ち止まった
今日から私は2年生
入学式ではない
でも、だからと言って油断していい訳では無い
そう強く思い、私は新たな日常の1歩を踏み出した。
教室には、見覚えのある顔と
そうではない顔が混ざって見えた
名前は知っているけど、ほとんど話したことがない
そんな、同級生だけ
____なはずなのに
なぜか、空気が重く感じた。
新学期特有の緊張感にしては、違和感がありすぎる
そんな日常的ではない考えを繰り広げていると
教室の扉がガラガラと大きく開く音がした
先生だ。
きっと、あの人が今年の担任なのだろう
自己紹介
声、態度、視線、言葉選び
全てが、その人自身を写していく
一人、また一人と名前が呼ばれていく
何人か続いてあと、一人の男子が立ち上がった
明るくて、自然な笑顔
でも、分かる
____この人は、何かを隠している
次に立ち上がったのは落ち着いた雰囲気の男子だった
見た目は何も無さそうだけれど
何か秘密を持っているのは確かだった
次に剣道着姿が良く似合う男子が立った
この人は、秘密を持っている。
どうして分かるのか
それは、去年同じクラスだったから
あの子、恵那さんも、去年同じクラスだった
…もちろん彼女の秘密も知っている。
そして
そう、彼は私と同じ軽音楽部
さらに、彼とは同じバンドだ。
最後に、私の番が来た
何の問題もないただの“普通”の自己紹介
普通じゃないのは、このクラスそのものだ
そして、この自己紹介を終えて
私は確信した。
2年B組は、ただの学生の集まりじゃない、と。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。