第30話

28.
780
2025/05/04 11:31 更新



   それは、少し前のこと

   僕が記憶を取り戻した時の話






gk
 あんた…人間っすか? 




   軽い気持ちで立ち寄ったその神社に

   突然現れた少し背の高い彼は

   稲荷の像に腰上をかけ僕にそう問いた




knmc
 いや人間ですけど 


 
 
    あまりに当たり前の質問に思わず即答する



    初めましての印象は勿論 変な人 だった

    ”面倒なことになりそう“

    なんとなく、そう思い

    僕はお参りをやめて急いで賽銭箱と反対方向に歩いた



gk
 ちょちょちょ!?え、気づいてないんすか? 
gk
 どう考えても人間じゃないでしょ!? 待ってくださいよ〜 



knmc
 ( なんなんだこいつ ) 




    神社を出ようとする僕を慌てて追いかけてくるその変な男は

    まるで神が着ているかのような大層な和服をはためかせながら
 
    えっほえっほとこちらに向かってくる


    追いつかれる前に神社の外にでた僕は

    彼がどこにいるか確認するため、後ろを向いた






gk
 これ以上神社から出られると困るんすよね〜剣持刀也さん? 
gk
 追いかけれなくなっちゃういますから ね? 



    ぽんっと肩に手を置かれ

    こちらをみてニヤリと笑う




    僕の今世は、そこから大きく変わった














knmc
 そっか、確かに朱雀を起こすのは難しいよね 
knmc
 だから先に僕かー、あなたの案?白虎と玄武じゃそんな発想出ないですもんね 
kid
 えーっとえっと待ってえ?? 
kid
 青龍、覚えてるの…? 



knmc
 実は、少し前に 





    クスクスと愉快そうに笑う青龍様とは別に
  
    私と玄武様はただただ困惑していた




あなた
 …ではなぜ私たちに言ってくれなかったのですか? 
knmc
 …あーそれは 





knmc
 笑 
knmc
 すみません、忘れてました 




    昔と変わらない

    最も古き四神であり、最も若き四神

    その深淵はどこまでも謎で

    かと思えば時折驚くほどフラットで



    朱雀様とはまた違った不思議な人




kid
 やっぱり、青龍なんですね 
knmc
 いやそうだよ笑 だから起こしに来たんでしょ? 
kid
 まぁそうですけど 



kid
 なんか結構簡単にいけちゃったね 
あなた
 もちろん嬉しいのですがなんか…あれですよね 













knmc
 ( 思い出せないフリをするか少し悩んだけど ) 
knmc
 ( 記憶を消した今、別に誤魔化す必要もないだろう ) 




    ヒソヒソと僕に聞こえぬよう何かを話す彼らを横目に

    机の下でそっとスマホを操作する




    「がっくん、僕 思い出した」



    送った瞬間、すぐに既読がつき

    「おめでとうございます!!!」

    と返事が来る

    それは あまりに単純で だけど1番しっくりくる言葉





    「今日の夜、貴方の神社に伺います」


    僕は彼にそれだけ送って スマホの電源を切った



knmc
 ( あとは朱雀、か ) 

    残り1人の記憶を思い出していない四神


    唯一 記憶へ干渉出来ていない神

    彼がどこまで覚えているのかは知らないが

    もしも“あの”あなたの記憶を持っているのなら








knmc
 がっくん、少しだけ力を貸してくれる? 
gk
 お安い御用ですよ刀也さん! 





     いやきっと大丈夫

     あなたには僕がいるから




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