暗い場所に、1人、燃え上がる炎のように佇む人物がいた。サリーの父親だ。
彼は決意しようとしていた。
怒りの炎がピークに達している。
そこへ、サリーさんが飛び込んだ!
黙る父・・・・
俺たちは、二人の様子をただ見守ることしかできなかった。
(回想)
アミさんにそい言われたことを思い出しているようだ
いつのまにか、ついてきたルキアさん。
さっきからなにも言わない剛。
なぜだか、赤くなる剛と、ルキアさん。
怪しいな
サリーさんは、父親に必死に訴えていた。
サリーさんは、父親のいる部屋からしばらく出てこなかった。
僕たちは、急いで二人のもとへ駆け寄った!!
すると・・・・
サリーさんは、誰かを抱き締めているようで・・・・
サリーさんは、迷うことなく父親を抱き締めていたのだ。
岡田は、ひそかにそう呟いた。
僕たちがものすごーく端でこそこそしているのがバレてしまったみたい。
広い屋敷なのに、よくわかったなぁ~
しかし、サリーさんのお父さんは、元の国王に戻ったのか、僕たちを攻撃する様子はなかった。
嬉しそうにどんどん説明する井ノ原くん・・
いやいやいや、もういいって
サリーさんの父親の目は、もう人を恨む目をしていなかった。サリーさんが包み込んだ愛情が、彼に届いたんだ。
きっとそれは、サリーさんが母親譲りだったからなんじゃないかと僕たちは、考えた。
そして、サリーさんの家をあとにした僕たちは、ようやくパーティー会場である、イナンさんと、イオンさんの城へと向かうことができたんだ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!