第3話

3rd
24
2026/04/05 09:50 更新
裏道に入ってしばらくした頃、後ろから肩を叩かれた。
反射的に後ろを向くと、そこには如何にも闇にそまっていそうな……と言えばいいのだろうか、しっかりとしたガタイでタトゥーを幾つも入れている大男が3人立っていた。
俺は男達の大きさに驚いて1歩後退った。羨ましいなそのサイズ。等と考えていると、うちの1人が口を開いて言った。


「 よォ、兄ちゃん。こんな夜に1人でどないしたんや?ココ、危ないで? 」


悪い笑みを浮かべてジリジリと俺ににじり寄る。
男達のサイズに驚いたせいか、少し呼吸のテンポが遅れた。俺は呼吸を整え、口を開いた。


『 なんすか、急に。 』


「 いやァ、兄ちゃん真面目そうやからさァ…… ?金、貸してくれへんかなー思て。 」


其奴はニタニタとしながら指で丸を作って俺に見せた。
こんな奴に狙われると思っていなかったから、それなりに持ち合わせがある。面倒な奴らに絡まれた。一体どうしたものか……


『 否 …… 、俺、今持ち合わせないんすけど 』


「 そーやって言う奴はほぼ持ち合わせてんねん。今出してくれたらなーんもせえへんから、な? 」


其奴は近寄ってきて壁に手をつけ、所謂“壁ドン”のような状況になった。こんな野郎からの壁ドンなんて、どこに需要があるんだよ……と考えながら、俺は小さく溜息を着いた。


『 俺、急いでるから構ってる場合じゃないんすよね。 』


“急いでいる”というのは真っ赤な嘘。こう言っても退かないだろうが、念の為言ってみただけだ。
其奴等はぴくりと眉を動かして、俺の胸ぐらに掴みかかってきた。


「 テメェの用事なんて知らねえよ、とっとと金出せ金!!! 」


『 はァ …… 、其方が先に手、出してきたんすからね。後悔しないでください。 』


殺り合う前には相手の四肢を使用不能にしないとダメだぜ、などと考えつつも、俺は其奴の鳩尾に思いっきり拳を叩きつけた。ゔっ、と苦しそうな声をあげた後、腹を抑えて蹲った。
後ろにいた残りの2人が目を開き、こっちを見てきた。


『 んだっ …… テメェ!!何してくれてやがる!! 』


「 いや、何するも何も …… 。先に喧嘩売ってきたのは貴方達ですから …… 。 」


『 もういい、全力でテメェのこと殺ってやる。 』


鳩尾に攻撃を食らったを守るように2人が前に出てきて、俺に向かって右手を出した。2人は声を揃えて叫ぶ。


固有能力スキル発動、毒の霧ポイズンミスト物理呪縛ぶつりじゅばく!!!』


2人がそう唱えると、シュテルケで出来た縄のようなものが俺の両足に纏わりつき、同じくシュテルケで出来た壁のようなものが毒霧に豹変し、俺に向かって突進し始めた。
だが俺は同様していない。俺は小さく呟いた。


固有能力スキル発動。武器ノ身体ヘルパー・ヴァッフェ。」


俺は顔元に盾を構え、毒霧をすました顔で防いで見せた。「流石に毒の霧だと受けた時ピリピリするなー……」なんて呑気なことを考えながら、能力を解除した。


『 なんだお前……、その……、能力は……!?!?毒の霧を防いだ……だと……!?!? 』

『 拘束だってしてたんだぞ……!?!? 』


どうやら動揺しているらしい。まあ無理もないか……と考えながら、俺は咄嗟にナイフに近しいサイズの短剣を取り出し、足元の縄を切った。


「 貴方達、能力自体は強いんだからもっと活用すればいいのに……。 」


母親の説教のような言い方で呟いて、銃を2人に向け撃った。パン、パンと乾いた音が辺りに鳴り響く。安心して欲しい。ただの麻酔銃だ。ドサドサとだらしなく2人は倒れた。
先程俺が1発入れた男はこっちを向いて驚いている。


「 あー …… 、大丈夫すよ。コレ、麻酔銃なんで。 」


そう言って、最後の1人にも1発お見舞いしてやった。
伸びた3人の大男と、隣に凛と佇む高校生程度の男。絵面が非常にまずい気が……


「 …… コレ誰か来たらまずいな …… 持って帰るか …… ? 」


「 やっぱいいや、どうせ麻酔だからいずれ復活するっしょ。 」


そう言って、鼻歌を歌いながら踵を返し、家に帰ろうとした。おっちゃんから貰った肉を冷蔵庫に入れないとだし、軽く殺り合ったせいで遊ぶ気力もなくなったので、丁度良かった。















______??? side______




『 なんやコイツら …… 。オーイ、大丈夫か? 』


無様な姿で床に倒れ込む大男達。頬をぺしぺしと叩きながら俺は声をかけた。なかなか反応は無い。


『 こりゃあ起きそうにないな ……  』


そう思っていると、男達のうちの1人が頭を抱えながらゆっくりと起き上がった。


『 あ、起きた。 』


『 ッデデデ …… ンだよアイツ …… 、次会ったら絶対ぶっ殺して______って陸軍大将様と空軍大将様!?!?!? 』


『 そんなびっくりせえへんでも …… 、つかこの状況、何 …… ? 』


『 先程、15歳前後 …… のガキが俺らと殺り合って、それで …… 』


『 あァ …… 、あれか!!見とったで!!クッソおもろい事やってんな〜て思ってな!!んで、お前らは無事に殺られたっちゅーわけか。 』


『 まァ…… はい …… 。お恥ずかしながら …… 』


『 なんや恥ずかしがるような事か??偶々相手が悪かった!!っちゅー事やろきっと。なぁ、“シッマ” 』


『 んー、多分そうやと思うで!!お前らの課題も見つかったことやし、丁度良かったんちゃう?な、“大先生”!! 』


『 せやな、こういう事はポジティブに捉えた方がええで〜。 』


“シッマ”と呼ばれる金髪の男と、“大先生”と呼ばれる片目が前髪で隠れた眼鏡の男は、座り込んでいる男を見下ろすような形で話続けていた。そうすると、金髪の男の耳元でジジッ……となった後、眼鏡の男に声をかけた。


『 大先生、グルッペン達がそろそろ帰ってこいって言うとるらしいで。ロボロからの伝言。 』


『 あっ、ホンマ?なら帰ろか。んじゃ、キミも頑張ってな。 』


男2人はヒラヒラと手を振りながら歩いて街の中心へと向かって歩いていった。







______大先生……? side______


『 なーぁ大先生 』


『 ん?どうしたシッマ? 』


『 トントンとかグルッペン、しんぺい並みのガタイの男3人に勝つようなヤツ、気になると思わへんか? 』

『 確かになァ …… 。どーせ軍校の奴やろうし、ロボロとかショッピに調べてもらうか?多分俺らがすれ違った子やろし。 』


『 せやな!!この事を伝えるためにもはよ帰ろや!! 』


そう言ってシッマは俺の先を軽く走っていった。俺は話を聞いて、グルちゃんが狙いそうな奴やな〜……等と考えながら本部への帰路に着いた。














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2200文字超えになってしまった……
読みづらくないですか……?大丈夫ですか……!?

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