第38話

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2026/02/15 06:51 更新










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俺はライに用があるんだよ
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お前らには用はねぇよ!!
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…ライ、来なさい。
inm
っ…
inm
はい、
潮田渚
ライ!



言われるがままに動かないと、もっと痛い思いをするから。
渚に呼び止められても、俺はお父さんの元に行った。


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コイツら、お前の知り合いなんだろ?
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じゃあ言っておかなきゃダメじゃないか。
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俺と話している時は、邪魔しちゃいけないって。
inm
…ごめんなさい。
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あぁ、そうだよな?
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ライはちゃんと言うこと聞けるもんな??
inm
…はい
イリーナ・イェラビッチ
ちょ、ライ…



もう、いいんだよ。
俺はこの人の駒だから。

この人に動かされて、どうせいらなくなったら捨てられるただの駒だ。

今更反抗したって意味もない。


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ライは良い子だよな??
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母さんみたいにいなくならないよな??
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お前はちゃんと言うことを聞けるよな??
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ちゃんと、スカートを履いて登校できるよな??
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お前は女の子なんだから。
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男の子の友達を作っちゃダメじゃないか。
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そんなことも教えなきゃいけないのか??
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ひとりでちゃんと考えられるよな??



こんなの、渚のお母さんと同じだ。
渚のお母さんはあまり手をあげないけど、お父さんは手をあげる。
そこだけが違うところだった。

俺は笑顔を作る。
お父さんは、笑顔を見せると機嫌が良くなるから。


inm
…うん、できる。
.
……じゃあなんでやらないんだ!!!
inm
ッ……!!!



頬に痛みが走る。
勢いのまま、俺は倒れた。

頬はジンジンとしていて、お父さんが俺を見下ろす。


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分かるんなら、出来るならやれよ!!
.
お前はなんでいつもそうなんだ!!!
inm
ごめんなさい…っ!!
inm
ち、ちゃんと出来るようになるから!!
.
口だけ、いつも口だけ!!!
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何回その言葉を聞いたらいいんだよ!!
inm
ごめんなさいっ…!!!



あぁ、痛い。
いつも通りだけど、今は外だから砂利が痛い。

みんなに見られている中で殴られるのは、なんて惨めなんだろう。


気を失いたい。
もう、死にたい。


赤羽業
やめろ。
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っ……
inm
かる、ま…
赤羽業
見てらんないね、こんなの。
赤羽業
俺の友達傷付けといて、自分だけストレス発散?
赤羽業
ふざけんなよ。
潮田渚
…僕も、見てられないよ。
潮田渚
自分の子供なのに、なんでこんな…
磯貝悠馬
俺も同意だな。
磯貝悠馬
今のを見て、少しだけライに近づけた気がする。
磯貝悠馬
……こんなの、見たくもなかったけど。
茅野カエデ
…私も。
中村莉桜
あたしも



みんなが俺とお父さんの間に壁を作る。
お父さんの姿が見えなくなって、俺は安心してしまった。

みんなの背中が頼もしい。
なんで、今まで突き放して来たのに。
みんなは優しすぎる。


イリーナ・イェラビッチ
ライ、アンタは人を頼りなさい。
イリーナ・イェラビッチ
将来、そんなんじゃ生きていけないわよ。



イリーナ先生はそう言いながら、お父さんの前に出た。

お父さんの姿は見えないけれど、みんなを前にして驚いている声が聞こえた。

俺は神崎さんに支えられて、どうにか意識を保っていた。
神崎さんが声をかけてくれているのをやめたら、今すぐにでも意識が飛びそうだ。


神崎有希子
ごめんね、ライくん。
神崎有希子
私は何もできない…
inm
…だい、じょうぶ、
inm
俺、ひとりでも座れるよ…
神崎有希子
ううん、ライくんは無理をしているの。
神崎有希子
だから、少しでも支えてあげたくて…
神崎有希子
私のわがままに付き合ってくれない?
inm
…はは、
inm
そんなこと、言われたら…
inm
断れないよ、
神崎有希子
…ありがとう



良い匂いが俺の鼻にかかる。
神崎さんは笑顔で俺に向いた。

なんで感謝されているんだろう。




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