さくゆいの2人と別れ、今度こそ帰ろうと
出口に歩き始めた瞬間…
何処からともなく伸びてきた手に腕を掴まれ、
空き部屋へと引き摺り込まれた。
そのまま後ろから、誰かにふわっと
抱きつかれた感触があった。
柔軟剤のいい香りが鼻をくすぐる。
あぁ、今私は剣持先輩に抱きしめられてるんだ。
そのことを理解した瞬間、じわじわと
体の熱が上がっていくのを感じる。
そんな熱を帯びた頬に冷たい何かが落ちてきた。
先輩の方を見上げると…
炎上のこと、今のこと
色々混ざって働かなくなった頭で
私はこれからのことを考え始めるのであった。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。