第26話

Episode25 If there is a hole, I want to go in it.
945
2025/01/16 10:00 更新
空気を読んだのか、なんなのか。









あれから、少し話して彰人君以外の3人は帰った。




私は絶賛彰人君と2人きり…ではなく。



鈴白結楽







結楽も含めて3人でベンチに座っている。





鈴白結楽
…はぁ、本当のことを話すか。











そう呟いた結楽は、私と彰人君のほうを向いた。
<結楽side>
最初から、分かっていた。






お姉ちゃんの好きな人は彰人くん。












彰人くんの好きな人はお姉ちゃん。
















2人は両思い。






それを認めたくなかった私は……








わざと彰人くんに接近した。



そのまま、『彰人くんが私を好きになってくれればいいのに』とも思った。













だけど、それも無駄だった。









現実は、そんなに上手くいかないよね。
結楽
全部、お姉ちゃんの勘違いだよ。
結楽
確かに、私は彰人くんが『好き』だよ
結楽
だけどね、
結楽
お姉ちゃんがあまりにも鈍いから
結楽
…ごめん。
結楽
っ、最初は応援しようとしたの!!






そうしている内に、気づいてしまった感情。







嫉妬する感情が、出てきてしまった。






彰人くんが頑張っている姿を見る度に。

















彰人くんが笑う度に…
結楽
本当はっ、純粋に応援しようと思ったの。
お姉ちゃんは、いつも我儘言わないし…
やりたいことも全部我慢してるように見えたから
結楽
作戦を思いついて、私が親しくしていたらいつの間にか…私自身がどうしようもないくらい大好きになっていたんだよ
結楽
私は…そんな私自身にムカついて
結楽
この感情を捨てようとして八つ当たりした
結楽
…沢山、お姉ちゃんを傷つけた…
あなた
っ…そう、なんだ







お姉ちゃんはたった一言そう言い、笑った。










それから、私のことを抱きしめてくれた。
あなた
ごめんね。私が馬鹿なせいで。
結楽に辛い思いさせたね。





よく見るとお姉ちゃんは泣いている。











しかも、泣きすぎて目が真っ赤だ。





結楽
なんでお姉ちゃんが泣くのよバカ!!!




そう言った私の声も、思っていた以上に震えていた。





あなた
なっ…しんみりした空気ぶち壊したな!?
あなた
今日作る夕飯結楽の嫌いなもの大量に入れてやる!!
結楽
ちょっと待ってトマトとピーマンとナスは無理!!
あなた
ガキか!!
結楽
お姉ちゃんと同い年だっつーの!!



結局、最後はいつも通り口喧嘩をしてしまった…
鈴白結楽
とりあえず、アンタら2人は付き合うまで帰ってくんな!!





プンスカ怒りながらそう叫んだ結楽。













……近所迷惑じゃないといいけど。
東雲彰人
結楽













東雲彰人
悪い、ありがとな







彰人くんはそう呟いた瞬間。














結楽はそっぽを向いた。














その横顔は、儚い空気を醸し出していた。
鈴白結楽
ま…またね







なるべくいつも通りを心掛けたんだろうけど。











そんなんじゃを誤魔化せない。












泣きそうになっているのに…もう。
あなた
(強がり)








結楽が公園を出る。





勘違い…か、

























━━━━━━━━━━━━━━━穴があったら入りたい。

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