空気を読んだのか、なんなのか。
あれから、少し話して彰人君以外の3人は帰った。
私は絶賛彰人君と2人きり…ではなく。
結楽も含めて3人でベンチに座っている。
そう呟いた結楽は、私と彰人君のほうを向いた。
<結楽side>
最初から、分かっていた。
お姉ちゃんの好きな人は彰人くん。
彰人くんの好きな人はお姉ちゃん。
2人は両思い。
それを認めたくなかった私は……
わざと彰人くんに接近した。
そのまま、『彰人くんが私を好きになってくれればいいのに』とも思った。
だけど、それも無駄だった。
現実は、そんなに上手くいかないよね。
そうしている内に、気づいてしまった感情。
嫉妬する感情が、出てきてしまった。
彰人くんが頑張っている姿を見る度に。
彰人くんが笑う度に…
お姉ちゃんはたった一言そう言い、笑った。
それから、私のことを抱きしめてくれた。
よく見るとお姉ちゃんは泣いている。
しかも、泣きすぎて目が真っ赤だ。
そう言った私の声も、思っていた以上に震えていた。
結局、最後はいつも通り口喧嘩をしてしまった…
プンスカ怒りながらそう叫んだ結楽。
……近所迷惑じゃないといいけど。
彰人くんはそう呟いた瞬間。
結楽はそっぽを向いた。
その横顔は、儚い空気を醸し出していた。
なるべくいつも通りを心掛けたんだろうけど。
そんなんじゃ私を誤魔化せない。
泣きそうになっているのに…もう。
結楽が公園を出る。
勘違い…か、
━━━━━━━━━━━━━━━穴があったら入りたい。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。