第4話

幻想物語【1】突然いなくなった友人②
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2022/07/17 00:19
BGM 無間の鐘〜Infinite Nightmere(ダブルスポイラー)
宇佐見蓮子
着いた…
今日は夏休み初日。私は長野の博麗神社に訪れていた。今は鳥居の目の前にいる。私は鳥居を潜り、境内に入った。
宇佐見蓮子
(ここにメリーが居るといいんだけどな…)
そう思いながら、境内を探索することにした。その時、急に突風が吹いた。帽子が飛ばされそうになり、慌てて手で抑えた。風が収まり、前を見た。すると、さっきまでは居なかったはずだが、神社の縁側に金髪の少女が居る。
宇佐見蓮子
メリー…?
いや、違う。メリーじゃない。黒服の着た魔法使いのような格好をした少女が1人、縁側に座っていた。神社に魔法使い…なんなんだろう、この人。
宇佐見蓮子
あ、あの…
???
金髪のその人は黙っている。
宇佐見蓮子
…すみません、
ここに金髪で紫の服を着た人が
来ませんでしたか?
???
…っ⁉︎
その人はさっと立ち上がり、私の胸ぐらを掴んだ。
???
お前、今何て言った?
私はびっくりして何も喋れなかった。ただただ固まっていた。そんな私の状態を見て、その人はハッとした。ぱっと手を離し、1歩、1歩と後ろに下がった。
???
あ、ごめん…
私は驚いたままだが、咄嗟に言った。
宇佐見蓮子
気にしないで下さい
その後、少しだけ私達には静寂が訪れた。
???
なぁ、お前が言ってた奴の名前、
なんていうんだ?
メリーの名前を聞かれ、言っていいものかと悩んだが、胸ぐらを掴まれたし、何かこの人には気にしているものがあるんじゃないかと思って言った。
宇佐見蓮子
マエリベリー、ハーンです
そう言った瞬間、その人は慌てて謝った。
???
すまない、私の人違いだった!
宇佐見蓮子
え?
急に人違いと言われ、驚いた。どういうこと?
???
私はお前の言う奴のことは知らない、
別の奴のことを気にしていたんだ。
頭を下げたまま言うその人を見て、少し怒りを感じた。なのに、何故か許そうとする自分がいた。
宇佐見蓮子
頭を上げて下さい
宇佐見蓮子
何かあったんですよね?
話して下さいよ、
少しは気が楽になるかもしれませんし
私はそう言ったが、自分の名を名乗るのを忘れていることに気づいた。
宇佐見蓮子
私は宇佐見蓮子です
???
私は…








霧雨魔理沙
霧雨魔理沙
霧雨魔理沙だ

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