今、私と芥川君は中也に詰められている
では何故私と芥川君なのか
事件が起こる数分前
ため息を吐いていると携帯に着信があった
新人からの催促
催促からの嬉しい言葉
そう考えて走ってしまったのがダメだった
資料を抱えながら走り曲がり角から歩いてきた黒い服の人とぶつかってしまったのだ
手に持っていた資料はまとめているわけではないのでバラバラになった
床に散らばった資料を拾うためしゃがんだ
その咳を聞きもしやと思い顔をあげると怪訝な顔をした芥川がこちらを見下ろしていた
まさかここで芥川に会えるなどと思ってもいなかった
立ち上がり芥川に挨拶するもそれを無視して私の横を通り過ぎた
普通の反応だと思った、だって私は構成員だから
だが、こうも冷たい態度は慣れない
再び資料を拾い始めると
また携帯に着信があった
↑
実は前会った時、連絡先を交換していました
メールを開こうとしたその時、いきなり手首を芥川に掴まれた
ギギッと手首を強く掴まれた
手首に感じる痛みがどんどん増していった
何故かなんて私が知りたい、偶然会って、偶然もらっただけだっての
そして芥川は私を睨み
またこう言った、今回は"実に"と付けて
そしてその言葉を言い立ち去ろうとした
だが、ここで芥川に何かしようと思ったのも間違いだった
そして私は死ぬ覚悟で芥川のコート部分を引っ張った
私は床に散らばった資料を指差しカタカタと震えながら言った
一回ブワッと黒獣が出たが、
黒獣はおさまりコートを掴んでいる私の手を払い資料を拾い始めた
てっきり断られると思っていたため逆にカチコチになって私も拾い始めた
全ての資料が拾い終わった時、私は窮地に立っていた
芥川はこちらに寄りながら怪訝な顔で言った
私は資料の順番を整えるフリをして理由を考えていた
芥川の顔がどんどん怖くなっていき、私は少し後退りした
後退りしているうちに遂に壁に追い詰められた
ソロ〜ッと逃げようとしたらダンッ!!と目の前に黒獣が壁に刺さった
そして体の向きを変えるとまたダンッ!!と今度は反対側も黒獣で行く手を阻まれた
今の状態はまるで壁ドン(ドンしてるのは手じゃないけど)
答えようとした時、ガシャン!という音が聞こえた
音の方を見ると私達を見て驚いた顔で見ている中也がいた
中也の手にはワイン瓶があり、先程の音はワイングラスが割れた音だったのだろう
意地でも高い酒は割らない
そして冒頭に戻ります
初登場で芥川君中心の話になりました
ここでやっと登場させることができて嬉しいです!













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!