私が善逸くんに会えたのは蜜璃ちゃんが訪れた3日後のことだった
怪我をしてないことに安堵する
ここ最近は怪我が多かったので尚更だ
もう慣れた様に善逸くんの隣へお菓子を持って腰掛ける
二人で顔を見合わせて笑い声を上げる
いつもの様にお菓子を食べて
他愛の無い会話をして
善逸くんは雀を見てまた帰って行く
いつもと違ったのは次会える日が分かったこと
私は明日も会えることに胸を高鳴らせた
心の底からの満面の笑みで喜ぶと善逸くんは顔を赤らめていた
善逸くんも喜んでくれてる事が嬉しくて自然と顔が熱くなる
そっか、私だけじゃ無いんだ…
いつもの様に家とは逆方向に走って行くキミを見つめながら明日も会える喜びに浸っていた
翌日その約束が果たされることはなかった
何か用事ができたのかも知れない
もしかしたら風邪をひいたりしたのでは無いかなんて考えには辿り着かず
ただただ
そんなことしか思い浮かばず涙が止まらない
朝から会うことを楽しみに店をうろちょろしていた
けれどいくら待っても来る気配が無い
善逸くんがいつも帰る夕方になってようやく待つことを辞めた
いつもみたいに会える約束なんてしなければこんな思いはしなかったのに
何かあったのでは、なんて心配よりも裏切られた気持ちが勝ってしまう
次会ったら問い詰めよう
そんな思いを肯定するかのように善逸くんはパタリと来るのを辞めてしまったのだった













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。