突然来たと思えば部屋を走り回る初兎ちゃんはマジで煩い。
ぶいーんじゃねえよ、子供か。…しょにだは子供組だったなそういや。
しれっととんでもない事を抜かす初兎ちゃん。
前から思ってたんだけどコイツら俺の家を何だと思ってんの?
俺は端末を出せば " ほとけ " そう書いてある箇所を押した。
─────── プルルルルル 、
暫く鳴らすも出る気配が無い。
えへへと照れ臭そうに可愛く笑うほとけっちだが正直全く可愛くない。
人のベッドで何勝手に寝てんだよコイツは本当に…でもそんなほとけっちは憎めないタイプである。
俺は仕方ないと溜め息をひとつ吐けば渋々と許すも彼はそうもいかない見たいだ。
呻き声の様なものをあげると初兎ちゃんは何を思ったのが無言で立ち上がった。
…………とても嫌な予感がする。
俺の部屋に行こうとする初兎ちゃんの腕を掴めば行かせまいと強く腕を引っ張る。
何コイツら思春期!?変態なの!?
はあ……いむしょーほんとうるせえな……
揉める彼等を見て呆れるも自然と緩む口許はどうやら俺も満更でもないらしい。
不思議そうに此方を見ては小首傾げる二人。
こういう時だけ子供らしさ出すのほんと狡くね…!?
可愛くない、そう言おうと瞬間に目の前に何故か初兎ちゃんの顔。
状況を理解するのにそう時間は掛からなかった。
そう言うと無理矢理中へと入ってこようとするほとけっち。
いや…近い近い近い!!マジでコイツらなんか距離感近いんだって!!こんなの見られたら勘違いされ、
首筋に顔を寄せるほとけっちが擽ったく思わず小さな声が漏れる。
俺が変な声を漏らす事によって辺りが静まり返るのはお決まりである。
りうらはそう言うと俺の腕を掴むとそのまま俺を抱き寄せた。
ふわり、鼻につくりうらの匂い。
俺の好きな匂いだ。
無意識に俺は彼へと顔を擦り寄せる。
──────── ちゅ 、
お疲れ、の意味も込めて贈った柔い口付け後彼は微かに笑ったのであった。
赤組尊い回でした、おつあり。安定の落ち迷子。
取り敢えずまろさんと話したいので次回はないふ回かも知れない何か。
R18入れたいので誰か何とかしてくれ……!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。