どぬく視点
俺はもともと、研究施設で育った。
って言っても、施設に誘拐されたのが正しいのかな?
親の顔なんて知らないし、
居ても探しに来なかった人には興味ない。
俺は能力者として産まれなかった。
けど、施設で過ごすうちに実験台にされていった。
そのせいで、この耳や尻尾が生えてきて、
結果的に能力者になった。
正直、能力者になんかなりたくなかった。
能力者になってからは、毎日訓練しては、休憩してまた訓練の繰り返しで、いやになって抜け出してきた。
そんなところを今の彼氏が拾ってくれた。
彼氏も能力者らしく、何かと共通点が多かった。
今、一緒にいるのが彼氏のもふ君。
もふ君は、俺の事情を知ってるから、
使命はどぬくさんに言わないでって
ボスに言ってくれたんだよね。ほんと、お人好し。
今日は少し能力使っちゃったな〜。
まぁ、守備メインだし、もふ君守るためだし。
このときまではまだ、
あんなことになるなんて知りもしなかった。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。