〇〇side
ここは、南国の町「マサラタウン」。
私の暮らす町。
町外れの辺りで、ニドリーノが出たようだ
今、町の同世代たちはそれを捕まえようとしてるらしい
女の子がそう言ってボールを構える
バカにしたように虫取り網を持った男の子が言った
少し怒った女の子はボールを投げた
でもボールは跳ね返ってしまって失敗
そう言ってやってきたのは幼なじみのレッド
この町の人とはうまれたときから11年くらいのご近所付き合いになるけれどレッドとはとりわけ仲良くしている。
レッドは得意げに舌を鳴らす
そう言ってレッドはニョロゾ、という「ポケモン」の入ったボールを放った。
ニョロゾが中から出てくる。
私も同じ子、持ってるんだ。
昔、レッドが捕まえてきてくれたの。
その指示通り、レッドのニョロゾはみずでっぽうを放つ。
それがニドリーノに当たって、ニドリーノがひるむ
私は腰に付けたボールを手に取って話しかけた
ろも、とは私のニョロゾの愛称。
私は手持ちにいる子には愛称をつけると決めているの。
今のところろもの1匹だけだけどね
ボールは私の言葉に反応するようにカタカタと揺れる
そう言ってレッドはボールを投げる
そうして見事ニドリーノを捕らえた
改めまして、私はあなた。
このマサラタウンに住んでるの。
この町のトレーナーでレッドにかなうひとなんてそうそういないんだ。たまに私が変な勝ち方しちゃうんだけどね。
ポケモン、それは人以外の森とか池とか色んなとこに住んでる生き物。
世界にどれだけいるのかは、私にも分からないし、きっとこの先増えていくと思う。
でもいつか、みんなと仲良く出来ればいいなあ
そう言ってレッドはニョロゾのボールを夕日に掲げた
よそ見をしていたので誰かにぶつかってしまった
私は思わずレッドに抱きついた
草むらをかき分けて私たちは進んだ
幻のポケモン?なんだろう?
夜、西の森
勢いで着いてくって言っちゃったけど、夜の森こわいなあ……お化けとかでたらどうしよ……
なんか髪の毛がイガグリみたいな男の子がいた
ヒトカゲ、と呼ばれたポケモンが口から火を噴く
幻のポケモン?がなにか対抗する
2度目の攻撃が終わったあと、男の子はヒトカゲへの指示をやめた
そしてヒトカゲを戻した
ボールが手元に戻った
レッドはニョロゾをくりだす
幻のポケモンらしき子が光って技をはね返した
レッドのニョロゾが倒れる
そしてビュンッと飛び去って言った
朝日の登る頃、レッドと私はオーキド博士の研究所までやってきた
レッドはニョロゾの入ったボールを見る
次回 VSゴーリキー
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。