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第3話

3、明日に想いをはせて
336
2024/04/16 13:00
米将軍
ふぅ〜さっぱりした
首にかけたタオルで髪の毛を拭きながら冷蔵庫を開けた。
米将軍
何か飲もうかな……
水かお茶にしようかな。
あ〜でもコーラやソーダとかの炭酸系も捨てがたい……
うーん、どうしよう……
米将軍
ここは間を取って普通の牛乳にするか
牛乳パックを取り出してコップに注ぐ。
さて、居間に戻るか。
牛乳を戻して冷蔵庫を締め、コップを持って台所を後にする。
二人共何してるかな〜
なるべく早く出たつもりだけど「遅い!」って言いそうだな……特に雨栗とか雨栗とか雨栗とか。
居間の前に立ってふすまに手をかけたところで動きを止めた。
部屋の中がやけに騒がしい。
なんか話が盛り上がってるのかな。
混ざりたいから早く中に入ろう。
ふすまを引くと二人はテレビに釘付けになっていた。
二人はコントローラを握り締めカチャカチャと音を立てている。
テレビ画面に目をやるとちょうど敵を銃で撃ち抜いた。
ルザク
あと三人……
気合を入れるようにコントローラを握り直す。
雨栗
ルザピ上手すぎない!?
雨栗
これで七キルだよ!
あぐらをかきながら感嘆の声を上げた。
横には開いたいちごオ・レが置いてある。
オレはあんぐりと口を開けた。
じゅ、七キル!?
何食ったらそんなにキルできるんだよ!
開いた口が塞がらないオレを他所にルザクくんはどんどん敵をなぎ倒していく。
えっ?!また倒した!?
その後も次々と敵を倒した。
ルザク
終わったー
コントローラを手放し腕を上に伸ばした。
雨栗
キル数は……十三キル!?
米将軍
十三キル!?
強すぎだろ!!
雨栗
次、私やりたい!
ルザク
いいよ
ルザク
はい
コントローラを雨栗の方に向ける。
米将軍
いやダメだよ
ルザクくんからコントローラを取り上げた。
ルザク
あー!コントローラが……!
雨栗
次は私の番なのにー!
雨栗
順番守んないと駄目だよ!!
米将軍
風呂入る順番を抜かしたお前が言うな
そうだっけ?と、とぼける雨栗にオレは腹が立った。コイツ……!
雨栗
てか、こめしょーいたんだ
ルザク
気づがなかった
米将軍
それ酷くね!?
雨栗
この前の仕返し〜
クソッ!腹立たしいがこれに関しては何も言えねぇ……!!
ルザク
レースゲームやるんだっけ?
米将軍
そうそう
米将軍
雨栗をボコしたいから
雨栗
なんか、もうすでに殺意高くない!?
米将軍
正直、雨栗より上だったら一位じゃなくてもいい
雨栗
それは無理だよ
雨栗
だって、私のほうが上手いもん
腹立つなぁ、コイツ……!!
ルザク
早く始めよー
バチバチと火花を散らしているオレたちを他所にテレビ画面を切り替えた。
板挟み状態なのによく普通にしてられるな。
それとも気に留めてないだけ?
ルザクくんからコントローラを受け取り牛乳をちゃぶ台に置いてそのまま隣に座った。
雨栗
こめしょーが隣に座ってくれないのちょっと悲しい
そんな呟きを無視し操作するキャラを選択した。
ルザク
雨栗さん、早く決めてよ
米将軍
そうだそうだ、早く決めろ
雨栗
二人共私の扱い酷くない!?
雨栗
パジャマだって誰も触れてくれないしさ
胸元にロゴが入ったフードと袖が赤と青の白いパーカにシンプルな白いズボン。
凄く見慣れた光景だ。
ルザク
あーうん似合ってるね
ルザク
そんなことより早くキャラ決めなよ
ルザク
時間なくなっても知らないよ
そう言って口を尖らせた。
雨栗
こめしょ〜ルザピ酷いよ〜
米将軍
雨栗、早く決めろ
雨栗
傷つく!
褒めることの一つや二つできないのか、とぶつぶつ文句を言いながらキャラを選んだ。
しょうがないじゃん。
特に言う事ないんだから。
それに初日に褒めただろ、多分。
雨栗
褒めてないよ!!
米将軍
そうだっけ?
雨栗
そうだよ!!
米将軍
あ〜
米将軍
……
米将軍
にあってるね!
雨栗
言い方が腹立つなぁ……
雨栗
特に小学校低学年みたいに言ったところが腹立つ!!
へいへい。
ルザク
そんなことはいいから早く始めるよ!!
頬を膨らませながらスタートを押した。
今、ルザクくん完全に蚊帳の外だったな……
ごめんよルザクくん。悪気はなかったんだ。
画面がレースコースへと切り替わる。
『スタート!』の合図とともに一斉にレースカーが走り出した。
前から順に雨栗、ルザクくん、オレだ。
道にあるアイテムを拾う。
俺が出たのはバナナの皮だ。
う〜ん、微妙だな……
しばらく走り中間地点を通ったとことで、ルザクくんがアイテムを雨栗に投げた。
雨栗
ちょっ……!!
操作が上手く行かずレースカーが蛇行してそのままコースアウト。
ルザク
これでよし
満足気に笑った。
うわぁ、さっきのこと根に持ってたのかな……
ざっぴの事、怒らせないようにしよ……
雨栗
うぅ……私が何をしたっていうの……
コースアウトした雨栗はスタート地点からやり直しだ。
ん?待てよ。ってことは……
米将軍
──オレ、雨栗に復讐出来なくね?
ターゲットである雨栗はスタート地点。
ようは最下位。
オレの方が順番は上だ。
これ雨栗が戻って来ないとやり返せないじゃん!!
えっ、どうしよ……
米将軍
……まあ、このままゴールすればいっか
雨栗
──いや、させない
雨栗
絶対に追いついて見せる……!
いや、流石に追いつかないだろ。
ゴールまで三分の一だぞ?
それからしばらく走ってゴールがもう目の前だ。
雨栗が追いつく事はなさそうだ取り敢えずそのへんにアイテム投げとこ。
オレが通った後の道のど真ん中にバナナの皮が落ちた。
ルザクくんを抜かしたい気持はあるが……
返り討ちに合う未来が容易に想像出来るから辞めておくのが得策だろう。
雨栗
ー見えたぞ、こめしょー!!
画面に雨栗の操作しているキャラクターが突然現れる。
コイツ、本当に追いついて来た……!!
どうしよう。
ゴールの目の前とは言え油断出来ない。
その上、プレイスキルは向こうのほうが上。
どーしよ……アイテムも何もないし……
思考を巡らせているうちに雨栗はもうすぐそこだ。
雨栗
このアイテムを投げればこめしょーを返り討ちに……
そう言いかけて雨栗の車は横転した。
雨栗
えっ!嘘!?
雨栗
なんでここにバナナの皮が……
バナナの皮……?
米将軍
あっ!
米将軍
それ、オレが適当に捨てたやつだ
雨栗
はぁぁ!?
まさか役に立つとは……
ルザク
ゴール!!
米将軍
オレもゴール!!
残るは雨栗のみとなった。
米将軍
あれあれー?雨栗、まだゴールしてないのぉ〜?
雨栗
う、うぜぇ……
しばらくして雨栗もゴールした。
雨栗
くっ、悔しい……
雨栗
何が悔しいって本人が計画してやったわけじゃなさそうなのが余計に悔しい……
手を強く握りしめた。
婆ちゃん
──あらあら、随分賑やかねぇ
米将軍
あっ!ばあちゃん!!
振り返って立ち上がる。
米将軍
今、レースゲームをしてたんだよ
婆ちゃん
そうなの
婆ちゃん
懐かしいわぁ
昔はよくばあちゃんにお願いして一緒にやったなぁ……
婆ちゃん
何だか久しぶりにやりたくなっちゃった
米将軍
あっ!それじゃあ一緒にやろうよ!
オレも久しぶりにばあちゃんとやりたいし。
雨ルザ
えっ!?
ルザク
やるの?
雨栗
おばあちゃんが?
信じられないと言わんばかりに二人は顔を見合わせた。
米将軍
ほら、ばあちゃん。ここ座って
隣に座布団を引いてコントローラを置いた。
婆ちゃん
あら?いいの?
婆ちゃん
上手くできるかしら……
不安そうにしつつも座ってしっかりコントローラを握っているのでやる気は十分だ。
米将軍
ほらほら二人共もキャラ選んでよ
呆然する二人をよそにキャラを選んだ。
二人共固まっちゃったな……
まあ、このままでいっか。
そのまま決定を押した。
雨栗
あー!まだ選んでなかったのに!!
米将軍
だって固まってたじゃん
雨栗
それはそうだけどさぁ……
不満そうに続きを言おうとしたがカウントダウンが始まった瞬間画面に向き直った。
切り替え早いな。
スタートを合図に一斉にレースカーが走り出した。
順位はオレ、ざっぴ、雨栗、ばあちゃんだ。
あれ?オレが一位?
特に進展もないまま中間地点を通り過ぎ、アイテムを拾う。
おっ!今回はいい感じ!!
うーん……でも何かが違うな。
ばあちゃんがいるから気を使ってるのかな……?
その必要はないとは思うけど……
雨栗
うわっ!!
コーナに差し掛かったところで雨栗が悲鳴を上げた。
いつの間にか雨栗の姿が見えない。
雨栗
やばい!!中間地点より前に飛ばされた!!
ルザク
わぁー!!
今度はざっぴだ。
ルザク
今、アイテムが当たりかけた……!
ルザク
これ、まずいかも……!!
今のばあちゃんのプレイでスイッチが入ったらしい。
爆走でオレの後ろに追いついた。
くっ……!ここは逃げ切りたい……!!
サイド・バイ・サイドしているうちにもうゴールは目の前だ。
ルザクくんがオレより前に出る。
使うならここか。
アイテムをルザクくんに投げた。
ルザクくんのレースカーがくるくる回る。
ルザク
……!
その隙にオーバーテイクしゴールを駆け抜けた。
米将軍
っ!しゃぁ!!
左手の拳を握って上げる。
ルザク
えっ!?嘘!?
続けてルザクくんもゴールした。
驚いたように声を上げる。
まさかざっぴに勝てるなんて……!
喜びに浸っているうちにばあちゃんがゴールした。
婆ちゃん
あらあら。三位だわ〜
少し残念そうに言った。
相手がざっぴじゃなかったらばあちゃんが二位も全然あったな。
それくらいやり込んでるだろうし。
しばらくして雨栗もようやくゴールする。
雨栗
四位……お祖母ちゃん強くない!?
米将軍
そりゃあ、オレが小さい頃からやってるし
多分、オレといい勝負が出来るように練習とかもしてただろうしそれもあるのかな。
雨栗
うわぁ、完全に油断した……
ルザク
僕も危なかった……
二人の嘆きを聞いてばあちゃんはいたずらっぽく笑った。
人は見かけによらない、ということだろう。
その後もしばらくゲームをして深夜零時を回ったタイミングでお開きとなった。
 
 
ルザク
ふぁぁ……ねむい……
雨栗
ルザピがあくびしてる……可愛い
なんか、オタクがいる気がするが気のせいだろう。
米将軍
じゃあオレ、こっちだから
自分の部屋の前で足を止めた。
米将軍
雨栗、ルザクくんに変なことするなよ?
雨栗
私を何だと思ってるの!?
色んな意味で。
米将軍
やばいヤツ
扉を開けて部屋に入りる。
雨栗
ちょっとまて
閉めようとして雨栗に呼び止められた。
米将軍
ん?
米将軍
何だよ
別に色んな意味でやばいヤツで合ってるだろ、雨栗は。
雨栗
おい、それどう意味だ!ってそうじゃなくて……
違うの?
 
雨栗
一緒に寝ないの?
 
米将軍
えっ?その必要ある?
雨栗
はあ!?
信じられないと言わんばかりに大きなため息をつく。
雨栗
お泊り会だよ?
そう言いながらだんだん顔を近づけてくる。
雨栗
みんなで枕投げしたり
雨栗
恋バナしたり
雨栗
とか、やるのが醍醐味だろ!
米将軍
えぇ……
って、顔近いな。
一、二歩後ずさり、オレも口を開く。
米将軍
そもそもオレ、最初から自分の部屋で寝る前提で話してたんだけど
雨栗
えっ!?
雨栗
私、こめしょーとルザピと寝る前提で話してたんだけど!
米将軍
そうなの?
雨栗
逆になんでそうじゃないと思ったんだよ
米将軍
なんとなく?
雨栗
えぇ……
米将軍
……じゃ、おやすみ
それだけ言い残し、扉を締めた。
雨栗
ちょっ、こめしょー!
雨栗
まだ話は終わってないよ!!
知らん知らん。
オレはもう眠いんだ。
だから寝る。
布団にダイブし目を閉じた。
今日、部活あったし疲れた……
米将軍
……
ね、寝られない……
布団から起きあがった。
ルザク
〜〜
雨栗
〜〜!
あいつらの話し声こっちまで聞こえてるんだけど……
米将軍
ちょっと楽しそう……
ルザク
〜〜!
雨栗
〜〜〜!!
いや、やっぱりうるさいな。
雨栗
〜〜〜!!
ルザク
〜〜〜!
部屋をで出て隣の部屋の扉を勢いよく開けた。
米将軍
うるせ〜!!
ルザク
うわぁ!
雨栗
うわっ!
米将軍
もうちょい静かにしろ!
話し声が気になって眠れんわ!
そう言おうとして固まった。
前髪にはいつの間にかプラスとマイナスの髪留めがついていたがそこより別のところに目がいった。
米将軍
あ、雨栗が仮面をはずしてる!!
雨栗
きゃぁーエッチ!
わざとらしく高い声を上げて顔を隠した。
米将軍
えっ!?なんで!?
雨栗
そりゃあ、寝る時ぐらいは外すよ
雨栗
息苦しいし
まあ、そうだけど……衝撃的過ぎる。
ルザク
こめしょー、うるさいよ
それ、そのままそっくり返すぞ。
米将軍
ルザクくん、眠いんじゃなかったの?
さっきまで眠そうだったじゃん。
あの、眠そうな顔はどこいったんだ。
ルザク
まあまあ
ルザク
いいからこっちにきなよ
そういいながら布団から出て来て俺の腕を引っ張った。
米将軍
ちょっ……分かった!分かったから!!
だから引っ張んないで……!
仕方なく部屋に足を踏み入れた。
米将軍
そういやさっきからなに話してたの?
雨栗
え?そりゃあ、勿論……
雨栗
こめしょーって声がでかいよなって
うんうんとルザクくんも首を縦に振った。
別にそんなうるさくねぇよ。
雨栗
全く、そんなんじゃモテないよ?
米将軍
いや、別にモテなくていいし
別に彼女欲しいとか思ってないし。
米将軍
そう言ってる雨栗の方こそモテないんじゃないの?
雨栗
いや、私はモテるよ
自信満々に胸を張って答えた。
その自信はどこから来るんだ。
ルザク
そもそも顔見えないんじゃない?
雨米
確かに!
いつも仮面をつけてるもんな。
米将軍
ルザクくんは絶対モテるでしょ!
雨栗
むしろモテない訳が無い
ルザク
雨栗がそう言うとキョトンとした。
さてはコイツ自覚ないな。
ルザク
そういえば今度、この近くでお祭りやるってよ
雨栗
マジで!?
米将軍
あ〜そういやもうそんな時期か
ルザク
行こうかな
ルザク
たこ焼き買いに
晩飯で散々食ったのにまた食うのか。
米将軍
オレも行こうかな
米将軍
花火見たいし
雨栗
花火上がるんだ
米将軍
うん、凄い綺麗だよ
雨栗
へ〜
あと、屋台もいっぱい出てたはず。
雨栗
じゃあさじゃあさ、三人で行こうよ!
雨栗
私も行きたいし
米将軍
こっち来てからスーパーぐらいしか行ってないもんな
雨栗
やめて!その言葉凄い刺さる!!
ルザク
ぼくも三人で行きたい!
米将軍
じゃ、三人で行くか!
ルザク
おー!
ペンギンのぬいぐるみの腕を上げる。
雨栗
ちょっと、それいつの間に見つけたの?
ルザク
カバンを漁ったら見つけた
米将軍
人のカバンを漁るなよ
ルザク
ふふっ
いたずらっぽい笑みを浮かべた。
米将軍
あとは〜、夏だし海とかもいいよね
雨栗
あ〜、海かぁ
雨栗
いいね〜
ルザク
僕、海見たことないかも……
しょんぼりと顔を落としてぬいぐるみを強く抱きしめた。
雨栗
見たことないなら見に行けばいい
雨栗
一緒に、見に行こうよ
そう言ってルザクくんの顔を覗いた。
ルザクくんの顔を真剣に見つめて。
ルザク
……!うん!!
それに気付いて一瞬驚いた顔をしたがすぐに笑顔になった。
米将軍
ちょいちょい、オレも忘れないでね?
雨栗
もちろん!
そう言って微笑んだ。
米将軍
あっ!そういやさ
雨栗
ん?
ルザク
どうしたの?
米将軍
二人と行きたい店があるから今度行こうよ
そろそろ行きたいなって思ってたところだし、どうせなら三人で行きたい。
雨栗
どんなお店なの?
米将軍
中華料理店だよ
米将軍
そこの飯が美味いんだ
雨栗
へぇ〜、それはちょっと気になるな
雨栗
……ところでさ
米将軍
ん?
雨栗
こめしょー、眠いんじゃなかったの?
米将軍
眠いよ?そりゃあ
米将軍
でも、ざっぴが話したそうだったから……
雨栗
本人寝てるけど
米将軍
は!?
雨栗
ちょっ、声がでかいよ
雨栗
起きちゃうじゃん
いつの間にか布団に潜りぬいぐるみを抱きしめてすやすや眠っていた。
米将軍
じゃ、今度こそ寝るか
雨栗
そうだね
立ち上がろうとするオレを慌てて引き止めた。
雨栗
どうせなら三人で寝ようよ
米将軍
え〜
米将軍
だって、雨栗寝相悪そうじゃん
雨栗
いやいや、こめしょーよりは悪くないから
俺だってそんなに悪くねぇよ。
米将軍
わかったわかった。ここで寝ればいいんだろ
仕方ないなぁ。
雨栗
全く……素直じゃないな
米将軍
なんだって?
雨栗
いや、なんでもない
なんでもないが一番気になるんだけど。
まあ、いいか。
米将軍
一緒に寝ようって言うなら布団運ぶの手伝えよ
雨栗
それなら問題ないよ
米将軍
?どういうこと?
雨栗
だってもう引いてあるから
よく見ると布団が三つ並んで引いてある。
いつの間に……
米将軍
さてはお前、仕組んでたな
雨栗
ルザピもグルだよ
ってことはあの話し声はわざとか。
雨栗
まあまあ、いいから寝ようよ
そう言ってルザクくんとは反対側の布団に潜る。
米将軍
仕方ないな……
ため息をついて、雨栗の方を見る。
米将軍
電気消すぞ
雨栗
オッケイ
電気を消して真ん中の布団に移動して寝そべった。
雨栗
おやすみ
米将軍
おやすみ
明日もいい日に……
いや、きっといい日になるだろう。
そんな証拠は何処にもないがきっとなる。
まだまだ長い夏休み期待を膨らませて目を閉じた。



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