第351話

Episode349
1,449
2025/10/22 09:00 更新

ヨヌオッパとハンさんが作業室にこもって、およそ4時間がたっていた。

作業することが大好きな私だから分かる。
やり始めると時間を忘れるほど夢中に、そして楽しくなってしまうことに。

私は今日一応出勤扱いになっているため、ハンさんとオッパが作業室に入ってから、リモートで会議をしたりなど、パソコンで仕事をしていた。

(なまえ)
あなた
そういえば、オッパと一緒に曲を作ったのって、何年前だったっけ?

私がJYPに就職してから、オッパの手伝いをすることをやめたから……

(なまえ)
あなた
もう5年前?

そしてウジくんと作業をするようになって…

(なまえ)
あなた
色々あったけど……

今はウジくんの手伝いをしつつ、たまにスリラチャの作詞作曲などもお手伝いさせてもらってる。

(なまえ)
あなた
幸せだなぁ……







ハン
ハン
何が幸せなの?
(なまえ)
あなた
……っ!!!!??

まさか声をかけられるなんて思っていなくて、私は座っていたソファから落ちそうになってしまった。

ハン
ハン
うわぁ……!
あなたのレイヌナ、大丈夫?

気付けばハンさんに支えられていて、ソファから落ちずにすんでいた。

(なまえ)
あなた
あっ、ハンさん、ありがとう。

思いの外ハンさんとの距離が近くて、思わずドキッとしてしまった。

ハン
ハン
あなたのレイヌナ……?
(なまえ)
あなた
……………………

なぜがハンさんの瞳がユラユラと揺れてるのが見えて、その瞳から目を離すことができなかった。









ヨヌ
ヨヌ
あなたのレイ……僕もいるんだけど?ww
(なまえ)
あなた
…………………っ!!
ごめん…!!

ヨヌオッパのお家なんだからヨヌオッパがいるの、すっかり頭から抜けていた。

ハン
ハン
……………?
ヨヌ
ヨヌ
良かったら2人で作ったトラック、聞いてくれる?
(なまえ)
あなた
えっ!?いいの!?
聞きたい聞きたい!

2人が作ったトラックは、とても素敵だった。
ヨヌオッパとハンさんが2人で作ると、こういう感じになるんだなって感動した。

ハン
ハン
ヨヌさんと作業してたら、時間忘れちゃってたよ!
(なまえ)
あなた
4時間くらいやってたもんね!
これ、日本人に受けそうな曲だね!

ふと、そう思った。

耳に自然とはいってくるサウンドで、落ち着きと盛り上りを兼ね備えていたから。

ヨヌ
ヨヌ
確かに…
ハンくん、良かったら日本のアルバムにのせる機会があった、使ってみてくれないかな?
ハン
ハン
えっ…でもヨヌさんと作った曲ですし…
ヨヌ
ヨヌ
僕は日本に向けた曲を出す予定があんまりないんだ。
あなたのレイのいう通り日本に向けた方が良さそうな気がするし、あなたのレイの耳はすごく頼りになるから。
ハン
ハン
いいんですか?
ヨヌ
ヨヌ
もちろんだよ。
ハン
ハン
……ありがとうございます!

いつの間にかこの2人が同志のような、素敵な関係性になっていた。

もしかしたらいつかこの曲が日の目を浴びることがあるかと、と思うと、嬉しくて堪らなかった。





ヨヌ
ヨヌ
良かったらこの後、ご飯でもどう?
(なまえ)
あなた
えっ!?
いいの?
ヨヌ
ヨヌ
こんな機会あんまりないし、良かったらハンくんもどうかな?

私はとても驚いた。

オッパが家族以外を自分からご飯に誘うなんて、ましてや初対面の人を誘うなんて、信じられなかったから。

ハン
ハン
……嬉しいです!!
ヨヌ
ヨヌ
ちょっと1時間くらい作業があるんだけど、その後でもいいかな?
(なまえ)
あなた
うん!もちろん!

よほどハンさんと気があったのかなと思うと、紹介できて良かったな、と思った。

オッパは1度作業室に戻り、私とハンさんはオッパのリビングで待たせてもらうことにした。

(なまえ)
あなた
それにしてもたった数時間でここまでのクオリティの曲が出来るなんて!
やっぱり2人ともさすがだね!
ハン
ハン
どんどんアイディアが浮かんできてさ!
あなたのレイヌナ、待たせちゃってごめんね…
(なまえ)
あなた
全然大丈夫だよ!
いつかこの曲が日の目を浴びることがあれば、嬉しいな…
ハン
ハン
…………そうだね。
(なまえ)
あなた
……ハンさん?

どうしたんだろう。
ハンさんの様子が少し変なような…

作業室から出てきてから、なにか言いたいことがあるような、そんな雰囲気だった。

(なまえ)
あなた
……ハンさん、大丈夫?
なにかあっ………
ハン
ハン
あなたのレイヌナ。

そう力強く名前を呼ばれて、ドキリとした。

ハンさんの私に対する目線が、あまりにも真剣で、なぜかとても悲しそうだったから……





ハン
ハン
【あなたを好きな私が、一番好き

私は私を好きになることができたの

ありがとう

さようなら】
(なまえ)
あなた
………………………っ!!

その歌詞を聞いて、驚いた。

(なまえ)
あなた
なんで、その歌詞を?

そう私が聞くとハンさんは、躊躇いながらもハッキリとこう聞いたきた。


ハン
ハン
この歌詞は……

あなたのレイヌナが、考えたの?



ぶわっとこの歌詞を書いたときの記憶が、蘇ってくるようだった。





プリ小説オーディオドラマ