第116話

戦う理由
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2023/11/03 09:03 更新
こんにちは。柊木あなたです。
現在、私は____
芥川龍之介
…………
柊木(なまえ)
柊木あなた
…………
探偵社にやってきた芥川くんを新入社員と認めるための、試験をしている予定…でした。
柊木(なまえ)
柊木あなた
(試験って……何をすればいいのかしら)
賢治くんは畑の作業を手伝わせるって言ってたし、織田さんは子供の遊び相手をさせるって……
だったら私は……
柊木(なまえ)
柊木あなた
芥川くん、私の試験内容なんだけどね
芥川龍之介
……何故菓子作り?
柊木(なまえ)
柊木あなた
手伝いごとも何もなかったから、とりあえずこれにしようかなって
芥川くん、何か好きな食べ物とかある?と聞くと、芥川くんは少し考える素振りを見せました。
芥川龍之介
…無花果と茶を好む
柊木(なまえ)
柊木あなた
そっか____そしたらアレだね。
むふふ、と笑って腕のシャツを捲ると、芥川くんは気味が悪いと言ってきました。
柊木(なまえ)
柊木あなた
えーと、そしたら……
芥川龍之介
…………
芥川くんは、私の指示に従いながら、不器用ながらも丸ごと無花果のロールケーキを作っていきました。
スポンジ生地は抹茶にします。
芥川龍之介
…何故貴方は探偵社員に?
柊木(なまえ)
柊木あなた
え?
芥川龍之介
探偵社員にならなくとも、喫茶店で働く道だってあったはず。菓子職人パティシエにだってなれた。
その選択をしなかったのには、何か理由があるんだろう
柊木(なまえ)
柊木あなた
…………
わぁぁ、鋭いよこの子…
柊木(なまえ)
柊木あなた
…親友がね、いたんだけど。
死んじゃったんだぁ
芥川龍之介
……何故?
柊木(なまえ)
柊木あなた
…病死
私は笑って答えました。
だって、泣くより笑ったほうがいいじゃないですか。
柊木(なまえ)
柊木あなた
本当なら、春に退院できる予定だったんだけど、容態が急変して。
それで、そのまま。
芥川龍之介
…………
柊木(なまえ)
柊木あなた
目の前にある幸せっていうのは、簡単に崩れる。
だから、溢れないように手助けしたいなって思ったの。無闇に人を傷つけない。
私は大切な人を守るために戦うよ。
芥川龍之介
…………
柊木(なまえ)
柊木あなた
____芥川くん。
妹さん、大事にしてあげてね。
芥川龍之介
もちろん、銀のことは絶対に助け出す。
そのために一刻も早く僕は黒衣の男を殺す
柊木(なまえ)
柊木あなた
……
妹さんを理由に、彼は戦うのだろう。
でも、それは____
乱歩さんも、わかってて黙ってたんだろうな。

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