第16話

【そんなに見るなら、近くに来れば?】
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2025/07/10 07:06 更新
ここ最近のギルベルトは、ルートヴィッヒの“無防備”にやられっぱなしだった。
朝、シャツの裾を無意識に引っ張る仕草。
風呂上がり、濡れた髪で首元をタオルで拭く姿。
ギルベルト・バイルシュミット
……あいつ、絶対無自覚でやってんだよな……!
と、ギルは思っていた。

けれど。
それは“ギルの思い込み”だった。
ある晩のこと。

ギルがふと寝室をのぞくと、ルートヴィッヒがクローゼットを開けて、
やたら薄手のインナーだけでうろうろしていた。
ギルベルト・バイルシュミット
(ちょ、おま……なんだそのピタッとした生地は……!)
咄嗟に目を逸らしたギルだったが、ルートヴィッヒは気づいていないふうで、淡々と服を選んでいた。

……はずだった。
ルートヴィッヒ・バイルシュミット
……そんなに見るなら、近くに来ればいいじゃないか?
ギルベルト、即フリーズ。
ギルベルト・バイルシュミット
は???
ルートヴィッヒ・バイルシュミット
目線が熱い。鏡越しにずっと感じてた
ルートヴィッヒはちらりと振り返り、
わざと胸元のシャツのボタンに指をかける。
ルートヴィッヒ・バイルシュミット
そう思わせてた方が、貴方の反応が面白いからな
ギル、完全に沈黙。
ルートヴィッヒ・バイルシュミット
貴方は、顔に出すぎだ。いつもこっちが余裕ないと思ってたんだろう?
ギルベルト・バイルシュミット
……くっそ、バレてたのか……!
ルートヴィッヒは近づいて、ギルベルトの腰に片手を回す。
いつもと違う、ちょっと余裕のある顔。
ルートヴィッヒ・バイルシュミット
俺だって、貴方が好きだから見せたくなるし、意識してほしくなる。……それの何が悪い
ギルベルト・バイルシュミット
……っ、お前……ずりぃわ、マジで
ルートヴィッヒは、耳元でそっと囁く。
ルートヴィッヒ・バイルシュミット
今夜は、貴方が俺に耐えられるか……試してみるか?
ギルベルト、爆発。
ギルベルト・バイルシュミット
耐えられるわけねぇだろバーカ!!!
その夜

結局、ギルはルートヴィッヒの掌の上で転がされっぱなしだった。

終わった後、ぐったりとシーツに沈みながら呟く。
ギルベルト・バイルシュミット
……なあ、正直に言え。これ、最初っから狙ってたろ?
ルートヴィッヒ・バイルシュミット
……さあ。どうだろうな
涼しい顔でそう言いながら、ルートヴィッヒはギルの髪を撫でた。
その指先が、妙に優しい。

ギルはそれ以上何も言えなくなった。

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