あれからしばらく考えた結果……
安室さんにキッドがおんぶされることに。
忘れてたけど、このマントも、返さなきゃ
マントを見つめていると、安室さんが余裕そうにそう言った
階段も…長い廊下も…1人の男性を背負ってるのになんでこんなに余裕があるの!?!?
赤井さんも言うように、やっぱりこれも公務員としての訓練で付いた力なのかな
てっきりずっと見ちゃってた…私も我に返って恥ずかしいけど…
なんか安室さんが照れてて可愛い…かも…結果オーライ!
しばらく歩いていると、あっという間に私の部屋の前に着いた
私は哀ちゃんと歩美ちゃんの部屋と一緒の部屋。安室さんの部屋は一人部屋だけど、ベッドは思ったより広いって言ってたし、キッドも寝かせるとなると丁度いいかも
安室さんの声はいつまでも落ち着いている
何か言いたげだったけど、私は正直もう聞き返すほどの気力は無くなり、頷いて部屋の中に入った
2人を起こさないように扉を開けて、鍵を閉める
勿論部屋は暗く、足元に注意しなくては簡単に転んでしまう
転んだら、2人を起こしちゃうしね
私は静かに靴を脱ぎ、ベッドの方に行くと……
哀が寝ている歩美ちゃんの横に布団を腰までかけて座っている
まあ正直、こうなるとは思ってたけどね
正論である。1人にしか言えないような隠し事は大したことでは無いわけがない
哀が横をポンポンと叩くから、私はそこに座り、私も哀と同じように腰まで布団をかけて座った
こんなの、正直に言ってなんて言われても、簡単に吐き出すことはできない
私は正直に哀の目を真っ直ぐ見てそう言った
私はバレたと言うとらしい哀は目を丸くするものだから、本当にこれを言って良かったのか不安になる
不安のあまり、嘘をついてしまった
ふふっと笑いながらそう言う哀にものすごく安心感を抱いた
バレたなんて、いえなくなってしまったのは、またややこしいけど
変に圧をかけられているような…
いいえ。ゴリゴリにしてます。
でもこんなの正直に言ったら大変なことになりかねない、会話を早く終わらせよう
哀は急に真剣な目付きで、暗い部屋の中、前を見つめ出した
私はある男に脅されて、黒の組織に入ることになってしまった
黒いスーツを着た、白髪ロングの男に、掴まれていた手を、思いっきりある狭い部屋に突き飛ばされた
手は縛られていて、上手く動ける状況ではなかった
幸い、話せるだけ有難く、ここは何処と乱暴にその男に問いかけた
鋭い目付きで私を刺した
私が倒れたままそう言うと
その男は不満げながらも自分の名刺と思われる物だけ残し、乱暴に扉を閉め、その場を去っていった
頑張って名刺に近ずき、名前を見てみると
どの文字より一番最初に目に入ったのが、名前と思われるジン、あの男の名前だ
私は組織の人達のイメージを予想していくと、ジンが言っていた言葉が頭を過ぎった
シェリー…それはきっと人の名前、一体誰を指した言葉なのだろう
しばらく名刺にあるジンという名前の1点を見つめていると、扉の奥からコツコツと足音が聞こえる
ハイヒールを履いている…女の人?
やがて足音は私の入っている部屋の扉の前で止まった
扉が開き、そこから姿を現したのは、金髪で美形顔、スタイルもいい女の人が立っていた
シャネルのブランド物のスーツを着ていて、誰もが釘付けになってしまうような姿だ
思った以上に何倍も色気のある大人っぽい声をしている
警戒心をしっかりと整え始めてた
仲間…私はその言葉を聞いて、怒りが腕に集中し、グッと変に力が入る
怒りが頂点に達して、私はこの女に怒鳴ってしまう
何をされるか分からないのに、そいつに怒鳴ってしまった
その女はふざけたように笑って顔に何言ってるんだかと描いてありそうだった
私はこれ以上何も言えず、下唇を噛み締めた
私は言われた通りに力を抜いた
私と同じことがあった人がいるのか、それとも…自分から…
そんなこと考えただけ無駄、この組織の人達皆大っ嫌い、私の両親を殺した人達なんか…大嫌い
ベルモットは口元に人差し指を立てて、一瞬ウインクした
約束…?秘密…?
ベルモットはドアを閉めて、私に近ずき、わざわざ手首の縄を解いてくれた
私は立ち上がり、ベルモットと面と向かって話すことに決めた
あまりにも衝撃的な言葉で、すぐ口が動かなかった
でも、何より一番最初に気になったのは、あなたのコードネーム、確か私は今ベルモットと同じスーツを着ていて、右胸に名札が付いている
確認すると、あなたのコードネームと書いてある。コードネーム…?
ここでの名前って事ね…ジンがこれから色々学べるって言ってたけど、舐められちゃ困るのよ、私はそんなに馬鹿じゃないし
私は約束の話に切り替えて、眉を潜めて考えた
こいつを助けたい…なんて1mmも思わないけれど…
なんでか?それはね…
奴らを殺すため
何事も情報は必要でしょ?
何より私はここの組織の1番上の人、そいつを殺したい
ここの組織はジンが中心だろうけど、ジンを動かしてる人が居る気がする
ベルモットは微笑んで、自分の本名を名乗った。名前は
私はしっかりこの出来事を心に抑えた
私はベルモットの後を付いて行った












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。