第7話

6.夜明け前の檻
17
2026/01/12 01:50 更新
【KAINE side】


長い夢。いや、長い長い記憶を見た。


ずっと、忘れたままにしようとしていた僕の罪。


カイネ
カイネ
ルミナ、僕…っ、ルミナに……
ルミナ
ルミナ
…!!…いいの。もう、…いいの。


あれ……、?


でも僕が叔父さんの力によって、
ヒューマンの街に送られたのは思い出した、


けど…ルミナは…どうして…? 


カイネ
カイネ
…ルミナ、…は…なんでここに…?
ルミナ
ルミナ
…あー、…笑
……大人同士のバカな争いに、
付き合わされちゃって、笑



そう、困ったように笑うルミナを見て。



僕は涙が止まらなかった。


カイネ
カイネ
…っ、ごめ、…ごめん…っ



全てを、察してしまったから。


ルミナ
ルミナ
…カイネちゃんのせいじゃないよ?
それに今、こうしてカイネちゃんが
一緒にいてくれるから。
ルミナはもうだいじょーぶ。
カイネ
カイネ
…ルミナ……
ルミナ
ルミナ
ふふ、大丈夫。…ね、?
カイネ
カイネ
ねぇ、ルミナ。
























カイネ
カイネ
2人で、ここを逃げない…?
ルミナ
ルミナ
…!!














【LUMINA side】


2人でここを逃げない?


カイネちゃんは、そう言った。


動揺が隠せない。


私だって、逃げようとしたことは何度もある。


その度に、いつも




ルミナ幼少期
ルミナ幼少期
ごめ、な…さ…っ…ごめんなさい…っ!
養護施設の人
養護施設の人
……

「ゴンッッ」

ルミナ幼少期
ルミナ幼少期
や、…ぁ…ごめ、なさ
養護施設の人
養護施設の人
お前は悪い子だなぁ、303。
拾ってもらった感謝とかないのか?
ルミナ幼少期
ルミナ幼少期
…ひぐ、…ぅっ…ごめんなさい…
もう、もうしません、絶対、…っ







ルミナ
ルミナ
…っ
カイネ
カイネ
…ルミナ?
ルミナ
ルミナ
逃げる、か…考えておく、ね




恐怖で体が震えるルミナは、ただの弱虫だ。



ルミナ
ルミナ
じゃあ、今日は部屋戻ろっか。
カイネ
カイネ
…うん、























「ガチャッ」
養護施設の人
養護施設の人
起きろ、303
ルミナ
ルミナ
……ん、?…え、な、…なんで…







部屋に戻ってきて、
カイネちゃんとゆっくり眠りについた。







はずだった。






養護施設の人
養護施設の人
今日は、…実験の日だ。
ルミナ
ルミナ
……っ…
養護施設の人
養護施設の人
…501も起こすか、
ルミナ
ルミナ
…っ、や、…やめて!
養護施設の人
養護施設の人
…、?
ルミナ
ルミナ
ルミナが、…カイネちゃんの分も
2倍頑張るから…っ
養護施設の人
養護施設の人
……言ったな、?
ルミナ
ルミナ
…は…ぃ…





廊下の奥、ガラス張りの実験室の扉が迫る。



怖い、…けど、…


ルミナ
ルミナ
カイネちゃん、ルミナ頑張るよ…



ぎゅっ、と腕を掴まれる。



養護施設の人
養護施設の人
303は頑張り屋さんだなぁ本当に。
昔とは大違いだよ。




冷たい指先が腕に触れるたび、
自分の体が小さく震えるのが分かった。




「ガチャッ」




部屋に入ると、光がまぶしくて息が詰まる。




薬瓶の匂い、金属の冷たさ、機械の音。




全部が恐ろしくて、でもそれ以上にカイネちゃんを
守らなきゃって気持ちが強い。



腕も足も、震えて力が入らない。




でも、私はここで倒れるわけにはいかないんだ。




先生が器具を手に取るたび、胸の奥がぎゅっと痛む。






でも、笑顔は絶対に崩さない。
カイネちゃんを守るために、私はここで耐えてみせる。




養護施設の人
養護施設の人
…さぁ、始めようか
ルミナ
ルミナ


私は、負けない。

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