【KAINE side】
長い夢。いや、長い長い記憶を見た。
ずっと、忘れたままにしようとしていた僕の罪。
あれ……、?
でも僕が叔父さんの力によって、
ヒューマンの街に送られたのは思い出した、
けど…ルミナは…どうして…?
そう、困ったように笑うルミナを見て。
僕は涙が止まらなかった。
全てを、察してしまったから。
【LUMINA side】
2人でここを逃げない?
カイネちゃんは、そう言った。
動揺が隠せない。
私だって、逃げようとしたことは何度もある。
その度に、いつも
「ゴンッッ」
恐怖で体が震えるルミナは、ただの弱虫だ。
「ガチャッ」
部屋に戻ってきて、
カイネちゃんとゆっくり眠りについた。
はずだった。
廊下の奥、ガラス張りの実験室の扉が迫る。
怖い、…けど、…
ぎゅっ、と腕を掴まれる。
冷たい指先が腕に触れるたび、
自分の体が小さく震えるのが分かった。
「ガチャッ」
部屋に入ると、光がまぶしくて息が詰まる。
薬瓶の匂い、金属の冷たさ、機械の音。
全部が恐ろしくて、でもそれ以上にカイネちゃんを
守らなきゃって気持ちが強い。
腕も足も、震えて力が入らない。
でも、私はここで倒れるわけにはいかないんだ。
先生が器具を手に取るたび、胸の奥がぎゅっと痛む。
でも、笑顔は絶対に崩さない。
カイネちゃんを守るために、私はここで耐えてみせる。
私は、負けない。
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!