第6話

6. 変化
5
2024/03/30 06:44 更新
雲の写真の後から僕たちは毎日話すようになった、LINEで。
直接はやっぱりだめだ。目があってもすぐに逸らしてしまう。
話しかけてくれても、うまく返事できない。
藤崎 由衣
こー!
帰りの号令が終わったあと、後ろの方から聞き慣れた声が聞こえた。
水野 煌
ん?
藤崎 由衣
今日の練習ってトレーニングだけだよね
水野 煌
ああ、うん。そうだよ
藤崎 由衣
掃除当番当たってないでしょ?
水野 煌
たぶん、
藤崎 由衣
器具出すの手伝って!
水野 煌
うん、そのつもりでいたけど
藤崎 由衣
おおーイケメンなこと言うね〜
水野 煌
うるさい、笑
由衣といつもと変わりない会話をしていたら由衣が急に誰かに話しかけた。
藤崎 由衣
ひよちゃん!
櫻井さんか。そうえば席、前後になってたな。
櫻井 ひよ
ん?どうしたの?
藤崎 由衣
ばいばいっ!またあしたねん
櫻井 ひよ
あ、うん!じゃ、また明日
櫻井 ひよ
部活頑張ってね!
目があった。
櫻井 ひよ
ふ、ふたりとも!
藤崎 由衣
はーい、ありがと!
返事、できなかった。わざわざ ふたり って言ってくれたのに。
そのまま、いつもつけているヘッドホンを耳につけ、櫻井さんは教室を後にした。
藤崎 由衣
ん?煌?大丈夫?
水野 煌
え?ああ、大丈夫。
藤崎 由衣
なに、恋?笑
水野 煌
っはあ?!ち、ちがう
藤崎 由衣
ちょっとまって、図星?!
水野 煌
違うってば!
藤崎 由衣
大ニュースすぎる、龍に報告しなきゃっっ!!
水野 煌
ばかか、やめろ
なにをそんなに戸惑ってるんだよ。
恋じゃない。別に好きじゃない。ただ気になる。
水野 煌
由衣、
藤崎 由衣
ん?
水野 煌
いや、なんでもない
藤崎 由衣
なにそれ、気になる
水野 煌
行くよ
藤崎 由衣
もーーわかったー
僕はスマホを手に取り、LINEを開いた。
さっき、無視してごめん
ひよ
わざわざ謝らなくても笑
部活がんばってくる
ひよ
うん、ファイト💪
ひよ
終わるの、待ってるね
どうゆう意図で言っているのだろうか。
僕のことが好きなのか?いやいや、そんな滅相もない。
櫻井さんは交友的な子だ。誰にでも僕と同じ接し方なはず。

でも、うれしい。
うん、終わったら連絡する
どうしよう。
由衣の言っていたことが現実になってしまいそうな気がする。

いや、まて。僕はただ慣れていないだけだ。
由衣以外の異性と話すことに。だから変な感じがするだけだ、多分。

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