第719話

piece709〜跳ねのけられた手を
3,216
2020/02/07 06:13




仕事が終わり、

本当だったら

帰るのが嬉しいはずなのに

足が重い。





そしてシェアハウスのドアノブに

手をかけたまま

時間だけが過ぎていく。






どうしても

ただいま!と言って

開けることが出来ずにいた。





神宮寺勇太
神宮寺勇太
紫耀?何してんの?
平野紫耀
平野紫耀
ジン、、。
神宮寺勇太
神宮寺勇太
え?入らないの?笑
平野紫耀
平野紫耀
うん、、入る。
神宮寺勇太
神宮寺勇太
どうしたんだよ(笑)
平野紫耀
平野紫耀
うん、、。



紫耀は朝見たことを

全てジンに話した。




神宮寺勇太
神宮寺勇太
いや、それ聞き間違いじゃない?むしろ何か事故でしょ(笑)
平野紫耀
平野紫耀
そうか??俺にはそう見えなかった。
神宮寺勇太
神宮寺勇太
廉に聞くか、それかあなたに聞いたら?
平野紫耀
平野紫耀
あなた今インフル、、。
神宮寺勇太
神宮寺勇太
タイミング悪(笑)
平野紫耀
平野紫耀
あー、、今の俺スッゲー嫌い。
神宮寺勇太
神宮寺勇太
まぁまぁまぁ、、とりあえず入ろう。




ジンに促され、

玄関のドアを開ける。





そしてリビングに行くと、

皆それぞれ自分の事をしていた。





その中に見えたのが、

ダイニングテーブルの

椅子に座り

おかゆを食べているあなたと、

その向かい側に座る廉だった。






髙橋海人
髙橋海人
おか〜!
神宮寺勇太
神宮寺勇太
ただいまー!
岸優太
岸優太
あれ?ジンたち今日一緒だったっけ?
平野紫耀
平野紫耀
いや、たまたま玄関で一緒になっただけ!
岸優太
岸優太
なるほどな!



紫耀は水を飲もうと

キッチンに向かう。



あなた

おかえり、、!





てっきりあなたは

自分の元へと来てくれると

思っていたが、

紫耀はあなたの事をスルーして

そのまま冷蔵庫へと

向かっていった。




あなた

紫耀、、?




そんな紫耀を、

ちょこちょこっと

追いかける。




そしてもう一度



あなた

紫耀、、?おかえり、、





紫耀の腕を掴もうとした

あなたの手を




パシッッッ




紫耀が勢いよく跳ねのけた。



永瀬廉
永瀬廉
紫耀!今のはないやろ!
平野紫耀
平野紫耀
は?お前にだけは言われたくねぇし。
あなた

あ、、ごめん。インフルだし、、近寄らない方がいいよね、、、。




あなたは跳ねのけられた手を

引っ込めて

椅子に座った。





髙橋海人
髙橋海人
何?何事??
岸優太
岸優太
紫耀があなたの手を、
あなた

私がインフルだし!今日紫耀仕事だったし、、!だから、、だから、、。





岸の言葉をさえぎり

そう言ってはみたものの、

あなたの目には涙が沢山

溢れてきていた。





平野紫耀
平野紫耀
俺、風呂入って寝るわ。




それだけ言い残すと

紫耀はリビングを

出て行ってしまった。


 





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