第852話

piece826〜切っても切れない
2,846
2020/05/27 08:11



あなたが熟睡したのを

確認すると

紫耀はベッドから抜け出し、

部屋を出た。





ーーーーートントントン



平野紫耀
平野紫耀
起きてる?
神宮寺勇太
神宮寺勇太
来ると思って起きてた。



紫耀が向かったのは

神宮寺の部屋だった。



平野紫耀
平野紫耀
さすがジン。で、、海人何か言ってた?
神宮寺勇太
神宮寺勇太
海人に直で聞かなくていいの?
平野紫耀
平野紫耀
ここで聞いてワンクッションおいとかないと、また海人の事ぶん殴りそうだから、、。
神宮寺勇太
神宮寺勇太
じゃあ俺らが聞いたこと、、話すわ。
平野紫耀
平野紫耀
うん、、。



紫耀が座ると

神宮寺が話しだした。



神宮寺勇太
神宮寺勇太
俺らで行った焼き鳥屋にさ、泣いてる女の人いたの覚えてる?
平野紫耀
平野紫耀
あー、最後まで海人が気にしてた、、酔い潰れてた人?
神宮寺勇太
神宮寺勇太
そう。それが海人の相手らしい。
平野紫耀
平野紫耀
アイツまじでバカだろ、、。



紫耀は髪の毛を

クシャクシャっとかきわける。



平野紫耀
平野紫耀
でも何であなたに手ぇ出してんだよ、、マジで。あなたがどんだけ怖がってたかわかってんのかって話し。
神宮寺勇太
神宮寺勇太
酒に酔った勢いでらしいよ。
平野紫耀
平野紫耀
はぁ?!
神宮寺勇太
神宮寺勇太
別れ話しをしたっぽくて、、それで多分めちゃくちゃ飲んでたんだと思う。気づいたら押し倒してたって。



紫耀は怒りを隠せず

見るからにイライラしていた。





だけどここで隠したとしても

後々海人から本当の事を聞くだろう

と判断した神宮寺は

紫耀に本当の事を話す決意をした。





神宮寺勇太
神宮寺勇太
もう何もかもがどうでもいいやって思ってたから、目の前にいるのがあなたってわかってても、やめなかったんだって。
平野紫耀
平野紫耀
なぁ、、それガチで言ってる?
神宮寺勇太
神宮寺勇太
うん。でも海人はちゃんと気づいた。自分で過ちに気付いてたから、、、。
平野紫耀
平野紫耀
だから許せって?
神宮寺勇太
神宮寺勇太
許せとは言わない。ただ、、海人にチャンスを与えてやって欲しい。



神宮寺からそう言われ

紫耀は眉間にシワをよせながら

目を閉じて必死に堪えていた。




神宮寺勇太
神宮寺勇太
海人は一度俺らを裏切ってる、、。二度目はないからなって言ってる。紫耀が怒る気持ちも、あなたの恐怖もわかる。ただ、海人も海人で、誰にも言えずに苦しかったと思うんだ、、。



紫耀はゆっくり目を開け

深呼吸をする。



神宮寺勇太
神宮寺勇太
今すぐとは言わないから、、海人の気持ちにも寄り添ってやってほしい。海人も本当に反省してる、、。だから、、
平野紫耀
平野紫耀
あー、、もう!!!



突然大きな声を上げる紫耀。




神宮寺勇太
神宮寺勇太
紫耀、、?笑
平野紫耀
平野紫耀
俺、、これが海人じゃなかったら、マッジでぼろっぼろにぶん殴ってたわ、、。
神宮寺勇太
神宮寺勇太
うん、、うん、、
平野紫耀
平野紫耀
海人のバカ、、まじで。



普通だったら

切ってもおかしくないこの関係。




だけどメンバーだと

そんなふうに

切り捨てる事が出来なかった。




情があるからではなく、

それ以上の切っても切れない関係、、




それにプラスして

紫耀の優しさが見えた。




神宮寺勇太
神宮寺勇太
紫耀、、よく耐えたな、、。
平野紫耀
平野紫耀
やっぱ最初にこの部屋にきて良かったわ、、ありがとな、ジン。




神宮寺は返事をするかわりに

紫耀の背中を

ポンポンと叩いた。






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