第2話

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2023/08/10 00:53
ガッシャーーン‼︎ガンッッ!
シルク
....ッ゛
暴れ回っているこの蜘蛛みてぇな野郎を
どうにかしなければ
シルク
(全長8〜9mてとこか..?)
飛んでくる瓦礫を物陰に隠れてやり過ごす
周りは仲間の亡骸で埋め尽くされている
シルク
......
奥の物陰に隠れている仲間にアイコンタクトを試みる
軍人
っ゛
シルク
(落ち着け。)
軍人
っっ゛!!
シルク
(!ダメだ‼︎)
軍人
うわあああああ゛゛゛!!!!
シルク
ッ゛!!
ビシャッッ
叫び声を上げた瞬間一瞬で切り裂かれて死んだ
シルク
(......)
先程までの降り注ぐ返り血の雨で真っ赤に染まった上に
また顔に返り血がとんだ
ピッ
音を立てないように目に垂れる血を拭う
シルク
(見たところアイツに目は無い、多分あの閉じたり開いたりしてる部分が耳だ。)
シルク
(とんでもなく性能の良い、な)
音さえ出さなければ襲われることはない
まだ生き残ってるのは俺含め二人、横にいる奴のみだ
軍人
(どうする。武器がなけりゃ戦えない!)
シルク
(....武器管理機関に行かないと..)
軍人
(この瓦礫のなかだと1ミリ動いただけで
お陀仏だぞ!!)
軍人
(あの速度だと逃げることも不可能だ!!)
シルク
(武器を調達する。でないとどっちみち見つかって死ぬ!)
少しの音も出さないなんて無理だ。呼吸音ですら危ない
この瓦礫の中、長時間居座り続けること自体危険だ
軍人
(黙ってやり過ごそう!)
シルク
(アイツがここに居座ったらどうする!
解決策はないんだぞ!)
軍人
(異変に気づいて他の機関から応援が来るかも知れないだろ⁉︎)
シルク
.......
あの無線は、武器管理機関以外届くことはなかった、
つまり、応援は来ない
ピピーピッ
ダーマ
「全機関につぐ!研究機関から、殺戮生物達が脱走した!!」
シルク
..!
ガンッ゛゛!!
蜘蛛野郎が無線機に飛びつく
ピピーガッーー
ダーマ
「ほと...どの、機関..壊滅...」
無線が途切れ途切れになる
シルク
....ッ(耐えてくれ..!!)
情報が断たれる
ダーマ
「生存者は武器管理機関に来い!!!!」
ピーーーーーーーー
ガシャンッガシャンッ゛!!!!!
シルク
(走れ!!!)
軍人
...ッ‼︎
蜘蛛野郎は離れた位置で、大きな故障音を立てている無線機に夢中になっている
この機会を逃すわけにはいかない
ダッ....
???
ダダダダダダッ!!!!
軍人
気づかれたぞ!!
シルク
とにかく走れ!!すぐそこだ!!
ガシャンッッ!!
音が近づく
シルク
ッ!
ガシャーンッッ!!!!
シェルターに滑り込み勢いよくシェルターの扉を閉める
シルク
はぁっはぁっ゛!!
シルク
向こう側から外に出よう
軍人
あ、あ゛っ
シェルターを貫通して、奴の腕が仲間の胸を貫いた
シルク
...は....?
軍人
は、や゛くいけっ!!!
どんっ
蹴り出されて、走る
ガシャンッ
向かい側のシェルターの扉を上げ外に出る

外は大雨が降っている 視界が悪い

何かが揺れる

モトキ
ッ馬鹿‼︎
グオッ!
シルク
ッ゛!
飛んできたショットガンの弾と瓦礫をすんでのところで避ける
ギュルンッ
モトキ
乗れ!
引っ張り上げられバイクの後ろに乗せられる
シルク
助かった!
何だアレ!
モトキ
知らないよ!!
???
ギエエエエエエエ!!!!!!
先程の蜘蛛野郎とは違う生物が追ってきていた
モトキ
動きは早くないこのまま振り切れる!
シルク
......ショットガンかせ!!
モトキ
はぁ!?何する気⁉︎
シルク
万が一連れて行ったらどうする!
ここで殺す!!
モトキ
ッ...分かった、弾はもう持ってない、
入ってるだけだ
ガシャン
シルク
十分
後ろ向きに座り直し、ショットガンを構える
???
グオオオオオオ
シルク
.......
ドンッ!!
反動でバイクが揺れる
???
ギエェェェェェ!!!!!!!
ブオオオン
直ぐに見えなくなったため生死は分からないが
もう追ってこないだろう
モトキ
ふー...助かった。ありがとう
シルク
いやこっちも。その制服....対人機関か
よくここまで来れたな...
対人機関はここからかなり離れている
モトキ
.....俺の機関は建物が崩壊して、一瞬で全滅。周りの騒ぎに乗じてここまで来た
シルク
.....情報は?
モトキ
俺が見てきたのは...2種類かな?数はそこまでだけどデカいから分かりやすい
シルク
俺も2種類だな....一種類の生態は
少しならわかる
モトキ
マジか。君は...軍事機関からか
シルク
お前と一緒で俺の機関の生き残りはない
モトキ
化け物達の情報交換は
武器管理機関の中でしよう
モトキ
到着
キキッ

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