ナムギュがシャワーから戻ると、あなたが彼の大きめのシャツを一枚羽織って、何気ない顔でベッドに座っていた。
「……おい。」
ドアの前で、彼の足が止まった。
濡れた髪から滴る水をタオルで拭きながら、じっとあなたを見下ろす。
「それ……俺のだよな?」
声は低い。
鋭く刺すようなトーン。
けれど、その目は――明らかに泳いでいた。
あなたが何気なく「朝寒かったから、勝手に借りた」と言うと、ナムギュの喉がごくりと鳴る。
すぐに口元を手で隠して、わざとらしくため息をついた。
「……お前、わかっててやってんだろ?」
言葉はいつも通り生意気。
だけどその視線は、シャツのすそや開いた首元を何度も行き来している。
「……何その顔。」
「自覚ねぇの?そんな事しといて?」
シャツの袖からちらりと覗く手首、襟元から見える素肌。
普段は他人に強く出るナムギュも、さすがにこれは想定外だったようで。
あなたが少し微笑んで「似合ってる?」と訊けば、ナムギュはわずかに目を細めて、一歩近づいてくる。
「……似合ってる。」
「つーか、やばい。」
「見んなって言われても無理。」
ほんの一瞬、正直な声が漏れる。
そのあとすぐ、顔をそらしてごまかした。
「次それ着て出てったら、マジで止めるからな。」
「誰にも見せんな。わかった?」
少し低くなった声。
冗談っぽく見せかけて、その実は限界ぎりぎりの独占欲。
ナムギュは、言葉ではなんとか優位に立とうとするが、完全にペースを崩されている。
補足: ナムギュの心理
• 表面:驚き→照れ→苛立ちっぽい言動。だけど目はガン見してる。
• 内面:めちゃくちゃ嬉しい&動揺してる。独占欲MAX。「俺のもの」感が刺激されている。
• 行動:口では「やめろ」と言いつつ、最終的に止めない。むしろ「他には見せんな」と釘を刺す。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。