起きたばかりの為、まだ視界がぼやけている。
そんな状態でも分かる。こんな場所は見た事がない。
辺りは暗く、気味が悪いくらいに静かだ。
少し目を下にやると、四角い石.....墓?
そんなものが辺り一面、等間隔に置いてある。間違いない。墓地だ。
俺は確か...歩道橋を落ちそうになった少女を助けようとしたらふらついて一緒に落ちてしまったレイマリを助けようと自分が下敷きになって落ちて気を失って...
うん。起きたら墓地にいるような要素はどこにも見当たらない。
もしやもう俺は死んでいて埋葬されたあとで幽霊として...
いや、ちゃんと体に触れるあたり、幽霊になって〝でた〟訳では無いだろう。
つまり、ここは夢の中?それにしては妙にリアルというか…
初めに驚かせてきたのはお前だろ。と言いたいところだが、一応初対面(だと思う)な為、ぐっとこらえる。
後ろに振り向くと、そこには周りに人魂を浮かせ髑髏を持った、くせっ毛ロングの少女が立っていた。
.................話が一向に進まない。ホントなんなんだコイツ
………………ネクロマンサーってなんだ?
...意味がわからない。あの夢を見ただけでこの世界が滅亡する?
にわかに信じ難いが、彼女の目は本気だ。嘘はついていないだろう。
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要約するとこうだ。
めめさんにも夢のことは詳しく分からないが、この世界が終わるのは確実。
そして紅い月とヒビが原因で最近妖怪やら堕天使やら悪魔やら地獄の連中やらが活性化してきている。
今できることはその活性化してきているヤツらが起こす異変などを解決すると共に、
滅亡阻止に協力してくれる仲間を集める。
俺は魔法やらなんやらを教えてくれる仲間ができるまで、最低限の防御魔法と回復魔法を覚え、扱えるようになる。
十分の仲間を集め、実力を上げて準備を整えたら、紅い月が出る日 つまり怪奇月食の日に月に乗り込み、
紅い月で起きている異変を解決する。
こんなもんだ。
その瞬間めめんともりは目の前から消えた。
それと同時に、俺もだんだん眠くなり、目が閉じてゆく。
そしてついに目を完全に瞑り、眠ってしまった……
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。